103.おはようございます ページ21
チャンチャンチャラララーララー♪
午前7時30分丁度。
枕元に置いたスマートフォンがメロディを奏でる。
「『うん……んっあ〜っ?うっ………』」
重い瞼を抉じ開けると、直ぐ目の前に小さな顔。
未だ閉じられた目を小さな拳が擦っている。
『おはようございます安吾さん。』
「…………おはようございます……」
『あ〜あ〜目擦っちゃ駄目ですよ〜』
握られた拳を開いて布団の上に座らせると、まだ眠いのかゆらゆら揺れて倒れこんで来た。
可哀想だけど、起きて貰うしかない。
今日は特務課に行かないと!!
そんなわけで、
私は今日、朝からとても良く頑張った………。
少し目を離したら眠り、畳でも机でも洗面台にでも突っ伏す安吾さんを抱き上げ、
トイレに行かせ、顔を洗わせて、ご飯を用意し、着替えさせて、漸く、駅まで辿り着く事が出来ました…………。
にしても、こんなに大変だとは思わなかった……。
大勢の人が行き交う駅構内。
見るもの全てが珍しく、キョロキョロと余所見をしながら歩いている。
『安吾さん。こっちですよ。』
「Aどこいくの?」
『んー安吾さんの、働いていた処ですよ。』
異能特務課は表向きには大勢存在しない組織。
流石にこんな不特定多数の居るところで名前は出せないな。
「でんしゃ!?」
『そうですよ〜電車ですよ〜。』
笑顔の回りにお花が飛んでいるように見える……。
そういえば、安吾さんと一緒に電車に乗るのは初めてかもしれないな。
手をしっかりと繋いで電車に乗り込む。
通勤通学ラッシュを抜けた、そこそこの乗客を乗せた電車は、私達の職場へと向かって走り出す。
『安吾さん。お昼ご飯は何が良いですか?』
きちんと脱いだ靴を揃えて置き、座席に膝立ちになった安吾さん。外の景色に夢中だ。
「うなぎどん!!」
鰻重か…………一度、安吾さんにお昼ご飯を御馳走してもらった事がある。
その時のメニューを瞬時に思い出す。
………………………私のお給料ではかなり厳しい………。
そんなこんなで、駅についても大勢の人混みの中を抜け、普段は上空を飛んでくるオフィス街を歩き、なんとか特務課まで到着しました!!
お昼ご飯についてはまだ決まっていない………。
「こんにちはーAですー。」
「どうしたんスか、Aちゃん!!
ヘロヘロじゃないっスか!!」
ふうせんガムを食べていた部下さんが、駆け寄って来てくれる。
何でも無いですよ………。
ただの“四歳児の好きな食べ物:鰻重”ショックです………。
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あねもね(プロフ) - 莉玖梠さん» 今年の四月馬鹿はがっつり被ってましたね〜(笑)私も文マヨ開いて驚きました!!ちょっと書いては保存して……のスーパー亀更新なんですが、いつも見てくださってありがとうございます!! (2018年4月22日 15時) (レス) id: 57ead714e4 (このIDを非表示/違反報告)
莉玖梠(プロフ) - ヤバいです!!更新するたびちび安吾可愛すぎます!!公式のが出てるのでなお想像がしやすくなりましたね!! (2018年4月22日 0時) (レス) id: a35683e8e9 (このIDを非表示/違反報告)
あねもね(プロフ) - 莉玖梠さん» わ〜!!ありがとうございます!!頑張ります!!いつも応援コメントありがとうございます!!これからもどうぞよろしくお願いいたします!! (2018年4月8日 19時) (レス) id: 57ead714e4 (このIDを非表示/違反報告)
莉玖梠(プロフ) - 受験生なんですか!!勉強が大変ですね。更新はゆっくり待ってますので無理をしないで頑張って下さい!! (2018年4月8日 18時) (レス) id: a35683e8e9 (このIDを非表示/違反報告)
あねもね(プロフ) - 結城憂樹さん» ありがとうございます!!ほんっとに、こういうコメント凄い嬉しいです!!ありがとうございます!!頑張ります!! (2018年4月8日 18時) (レス) id: 57ead714e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あねもね | 作成日時:2018年3月8日 18時