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episode 14 ページ17

A「ロキさん…!ロキさん!」


彼の身体を受け止めて
揺さぶるが 全く反応が無かった。


A(ーっ!)



私は泣く暇もなく
ただ必死に自分のワンピースの裾を
引きちぎり



腕の止血をして

矢の位置の確認をした。


背中から溢れる血がぬるっと
私の手につく


私は頭が真っ白になりながら
必死に矢を抜こうと手に力を込めた。


矢は中々抜けてくれない



市民「そいつはもう無理だ。諦めろ!みすぼらしい髪の下民」


私を馬鹿にしたようにそういう声と共に
私の背中から何かが投げつけられた。

反貴族だ


背中に重苦しい痛みが走る


A「…!」


石だ

私がロキさんを救おうとしている事を
邪魔しようとしている。



私は負けずに無視して矢を抜こうと
力を込めて踏ん張った。


A「ーっ…!」


矢をぬこうとする度に大きな石をぶつけられる。


痛い…。

だけど


A「……!」
こんなのに負けていられない



ロキさんは…絶対に死なせない





するとロキさんは「ガハッ」と
片手を口に当てながら血を吐いた。



A「ロキさん!!」



私が咄嗟にロキさんを起き上がらせて
慌てて背中をさすった。



ロキ「ゲホッ…ゲホッ」

ロキさんは口元に垂らした血を自分の指で拭い
よろめきながら立ち上がった。



そして彼は 自分で震える手で背中の矢を抜いた。



市民「なっ……!」
ロキさんは死んだと思っていた市民は
驚きで声も出ていなかった。



ロキ「…この程度で私を殺せるとでも?」


彼が投げた矢は地面に刺さる。


A「ロキさ…!」

あんな深く刺さった矢が
彼にとって何とも無いわけがない


私が止めようと立ち上がると
「大丈夫です」と呟かれた。



市民は怯えてその場にしゃがみ込んだ。

ロキさんは容赦なくその人に掴みかかると
背中に剣を刺した。


彼の目は…燃えるように紅い色をしていた


市民「うわ…うあああ!」



やがて怖気ずいて剣をほおり投げて
逃げ出す市民に

連られて全員が逃げ出して行った。



やがて私とロキさんだけが残される


するとその瞬間を見送るように
ロキさんはその場に崩れ落ちた。


ドサッ

A「ロキさんっ!」

私は彼に駆け寄った。



手元にある薬を探って
無我夢中になりながら彼の穴の開いた部分に塗る。
私のせいで…大切な人が死んでしまう


A「ロキさん……ごめ…なさ……!」

泣いたって仕方が無いのに
涙が止まらない。

彼は…嘘つきの私を2度も助けてくれた

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まんじゅう - 子ねこさん、本当にコメントありがとうございます…!!本当にすごく嬉しくて励みになりました!子ねこさんのことが大好きです!本当にありがとうございました!更新が遅れてしまってすみません汗 (3月16日 21時) (レス) @page25 id: c2801811dd (このIDを非表示/違反報告)
子ねこ(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2017年8月18日 7時) (レス) id: c1c8e0d2e6 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - ももさん» ももさん本当にコメント下さってありがとうございました!!おおお!ロキがかっこいいだなんてありがとうございます!目指していたところなので凄く嬉しいです!はい!これからも頑張りますね!本当にコメントありがとうございました! (2016年10月18日 19時) (レス) id: ea9e0a7961 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - 香音さん» はい!分かりました!香音さんの素敵なアドバイスのとおりナカバと交流させますね!コメント嬉しいです!ありがとうございました! (2016年10月18日 19時) (レス) id: ea9e0a7961 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - 香音さん» 香音さんコメント本当に嬉しいです!!ありがとうございます!前からコメントして下さってましたよね!?本当におくれてすみません!ありがとうございます!ロキキャラ崩壊してないか不安だったので凄く嬉しいです! (2016年10月18日 19時) (レス) id: ea9e0a7961 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんじゅう | 作成日時:2015年10月24日 19時

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