episode 13 ページ16
A「ロキ…さ」
私は声にならない声で彼を見上げた。
私を庇ったせいで剣が刺さってしまった腕から
血が流れ出ている。
A「はや……はやく…止血…！」
動揺で頭が回らない
身体がすくんで動かずに
頭だけが真っ白になる
そんな私を見下ろしながら
ロキさんは目を細めて微笑んだ。
ロキ「もう次期に治ります。大丈夫ですよ」
彼は私に優しい口調でそう言うと
剣で刺された傷を片手で抑えながら立ち上がった。
市民「あの亜人を倒すぞ！」
市民のその一声に周りにいる人達が一斉に
「おう！」と叫んだ。
地面に刺さっていたロキさんは剣を
抜き出すと
目の前にいる 私を狙う市民から一瞬もしない内に倒していた。
市民「ぐぁぁぁぁ！」
これが…亜人と人間との違い……。
ロキさんは次から次へと
凄い瞬発力で市民を倒していく。
彼の強さは ただ亜人だから…という理由だけでは無い気がした。
振り下ろされた剣は受け止めてから
力の強さでか市民は必ず剣を振り落とされる
慣れたような手つきに
まるで何の力も入れていないかのような…冷めた眼差し
過去に誰かを守っていたかのような面影を感じた。
市民「ひ…来るな！」
そう叫ぶ市民すらいた。
私は腰を引かせながら
その光景を見ていた
ロキさんが…私を守ってくれている
次の瞬間にロキさんは苦しそうにさっき刺された傷口を抑えながらよろめいた。
A(やっぱりあの時の傷が…！)
私は無意識の内に立ち上がって
すくむ足がよろめきながらもロキさんの方へ走っていた。
A「ロキさん！」
するとロキさんは
私の方を振り返って
「危ない！」と叫んだ。
A(え……？)
ふと横をみると
太い矢が
凄い速さで私に向かってつききっていた。
A「……あ」
そういった時にはもう遅かった。
代わりに勢い良く飛びついてくる…大きな何かが
私を抱きしめた。
血の匂いがうっすらとした
ﾄﾞｽｯ！
A「……ロキ…さん………？」
私は何が何だか分からなくて
大きな身体に触れていた。
今
…今……何が起こったの…？
彼の背中に矢の感触があった。
A「ーっ！」
後ろでは「捕らえたぞ！」と喜ぶ市民の声がした。
A「ロキさん…！ロキさん！」
ロキさんは力なく…私の身体にもたれ掛かるようにずり落ちた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まんじゅう - 子ねこさん、本当にコメントありがとうございます…！！本当にすごく嬉しくて励みになりました！子ねこさんのことが大好きです！本当にありがとうございました！更新が遅れてしまってすみません汗 (3月16日 21時) (
レス) @page25 id: c2801811dd (このIDを非表示/違反報告)
子ねこ(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2017年8月18日 7時) (レス) id: c1c8e0d2e6 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - ももさん» ももさん本当にコメント下さってありがとうございました！！おおお！ロキがかっこいいだなんてありがとうございます！目指していたところなので凄く嬉しいです！はい！これからも頑張りますね！本当にコメントありがとうございました！ (2016年10月18日 19時) (レス) id: ea9e0a7961 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - 香音さん» はい！分かりました！香音さんの素敵なアドバイスのとおりナカバと交流させますね！コメント嬉しいです！ありがとうございました！ (2016年10月18日 19時) (レス) id: ea9e0a7961 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう - 香音さん» 香音さんコメント本当に嬉しいです！！ありがとうございます！前からコメントして下さってましたよね！？本当におくれてすみません！ありがとうございます！ロキキャラ崩壊してないか不安だったので凄く嬉しいです！ (2016年10月18日 19時) (レス) id: ea9e0a7961 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まんじゅう | 作成日時：2015年10月24日 19時
