後へ続け少年少女 (ページ42)

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三回目ページ42

「皆さんお疲れ様です」
「ホントだよ」
「では少しまとめましょうか」
　あ、ホワイトボードにまとめてくれるんだ。ありがたい…

・亜茶家はおじいさんの代から続いている貿易会社で、三大名家では一番勢力がない。
・王技家とは協力体制にあり竹梅家とは敵対関係にある。
・竹梅家の跡取りである竹梅聡に資金援助を頂いて立て直す。
・竹梅の証言と亜茶の証言、年齢から考えて亜茶の実の兄弟ではない。
竹梅家の援助している孤児院から鬼陽をもらい、息子として育てたと考えられる。
ここから下は亜茶鬼陽の情報
・ミソフォニアを持っており、対象は”怒ってるときの大きい音”。
・自我が少ないが、竹梅聡の影響かかなり真面目。
・ボーっとしており、何も考えてないように見える。

「とまぁ、こんな感じでしょうか」
「さすがルナちゃん、字が綺麗！」
　確かに。ホワイトボードに何も使わずにまっすぐ文字を書いたし、字が崩れてない。…いや、今は関係ないよ！？
「ていうかこれで十分じゃないの？言われたこと調べたでしょ」
「跡継ぎとして何をしているかとかは？」
「あ、報告忘れてた」
　忘れてたの！？
「ごめんごめん。そこまで何もしてないし、勉強してるだけだってさ」
「どこを敵に回そうとしているか」
「んー…憶測だけど、どこも敵に回そうとしてないんじゃない？今までの亜茶家とは違ってそこまで血気盛んじゃないし、突っかかってくることもなかったよ」
「それではそこが今までと違うところですね。そう知らせておきます」
　じゃあ今回はこれで終わりかな。
「お姉ちゃん勉強教えてー！」
「夢倉君の方が教えるのは上手ですよ」
「ルナちゃん面倒だからっておれに押し付けないで！？」
　あ、もうだらけモードに入ってる…
「未来。千鶴さんへ結果報告をしたいので何か紙を貸してくれませんか？」
「あ、うん！ノートの紙でいいかな？」
「大丈夫です。ありがとう」
　たまにルナさんの敬語が外れるやつ、基準は何なんだろう？
「でもおれに対するときはそんなことないんだよ」
「うわ」
「ちょっと引いた感じだすなよ！」
…秘君もたまに(主に男子相手に)いつもと違う口調で話してるけど。それは別に気にならないかな。
「鬼樹君、数学と理科教えて！」
「あ、うん」
…一番不思議なのは未来さんだ。僕と一緒に居る時だけ心拍数が上がっている。ノイズがかかったことはないから嘘を吐いているわけではないんだろうけど…ルナさんの近くにいるときの秘君みたいだ。