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みんなの準備が完了し、いよいよ撮影がスタートした。
最初は9人揃っての撮影。今回のテーマはアンニュイ系で、今の俺の体調的にはとてもありがたいテーマ設定だった。
立ち位置について表情やポーズを決めると、すぐにシャッターが切れる。と同時にフラッシュも焚かれる。
そのフラッシュがいつもより眩しく感じて、思わず眉をひそめてしまった。
「阿部さん、もう少し表情緩められますかー？」
「…すみません、」
「…そうそう良いですよー、その感じ保っててくださーい」
いくらアンニュイ系だからって険しい顔は求められていないわけで。
そんなこと百も承知だけど、自分の身体はそんなことなかなかわかってくれるはずがなかった。そりゃそうだよね、具合悪いんだもん。
その後も9人の撮影は続いて、途中途中よく声をかけられてしまったのは俺だけで、いつもなら30分程度で終わる一つの撮影に1時間ほど時間をかけてしまった。
いくら風邪を引いているからとはいえこの時間の押しようはダメだ。
撮影が終わり次の準備へと進んだ時、カメラマンさんやスタッフさんたちに一言謝罪をしようと歩き出した途端、急に目の前がぐるぐると回転し出した。
あ、れ？俺いま、どこに立って…？まず立ってられてる、の？
あ、なんか、…ふわふわ、して。
ラ「あべちゃん！！！」
「…ぅ、…あ…？」
ラ「あべちゃん、大丈夫っ？あべちゃん！」
佐「待ってラウあんま揺らすな、目眩起こしてると思う」
まだ視界はぐるぐるしていて状況はわからないが、声の感じ的に俺を抱きとめてくれたラウと近くに佐久間がいることはなんとなくわかった。
ぐるぐるが気持ち悪くて目を閉じるけど、そうしたら今度は脳内がかき混ぜられている感覚がしてどっちにしろ気持ち悪い。
誰か(たぶんラウ)の腕を反射的にぎゅっと握り締めたまま浅い呼吸を繰り返す。
ああ、もう。頭痛い。
ラ「ねえ、あべちゃんちょっと熱くない？」
佐「はあ？もしかして熱？」
向「え、あべちゃん風邪引いてんの！？」
佐「もーー！なんで隠すかな！！」
ふっかぁ！…と、今呼んでほしくない人の名前が佐久間の口から出ていった気がする。
今日は絶対隠し通すって決めたのに。もう最悪だ。
深「とりあえず楽屋運んでって。…話は後だわ」
そんな言葉が聞こえた直後か聞こえていないか、俺の意識は深く落ちていった。
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同期ゆり組担 - さんかっけいさん、ありがとうございました。とてもおもしろかったです！投稿、お疲れ様でした。 (2023年3月21日 20時) (
レス) id: ecb79bbb8a (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - 同期ゆり組担さん» リクエストありがとうございます。書かせていただきました！若干内容の差異はあるかと思いますが、ご満足いただけると幸いです！ (2023年3月21日 16時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
同期ゆり組担 - またもや、リクエストよろしいでしょうか？ あべちゃんが５人のお兄ちゃん達にわがままを言いまくって困らせてかまってもらう、というお話が見たいです。細かい設定はお任せします！よろしくお願いします！ (2023年3月6日 23時) (レス) id: 67b27e02af (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - 同期ゆり組担さん» こちらこそありがとうございました！ (2023年2月23日 12時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - Mさん» ご感想ありがとうございます(^^♪ 励みになります！ (2023年2月23日 12時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さんかっけい | 作成日時：2023年1月28日 3時
