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阿部ちゃんはそんな佐久間を気にせずに、また俺の肩に逆戻り。
きっと楽屋の電気が辛いのだろう、背中に回っている手はぎゅっと俺の服を掴んでいた。

これだけ辛そうにしているなら今日の収録は無しになるだろうなと思っていると、ちょうどマネージャーたちに話をしに行っていた照が戻ってきて、収録の延期を告げられた。


岩「で、ここは予定してた収録終わりの時間まで使っていいって」
「そっか。ありがとう照」
岩「ん。…阿部は?どんな感じ?」
佐「熱も高そうだし、何より頭痛がマジで辛そう」


俺も痛くなってきた気するもん、と眉を寄せて佐久間が言う。
照はそれを聞いて俺と阿部ちゃんの座るソファーに腰を下ろして、俺に抱き着く阿部ちゃんの頭を優しく撫で始めた。

阿部ちゃんは一瞬もぞ、と動いたけど、照の手に安心しているのか特に声を上げることは無かった。
いつの間にか涙は引っ込んでいて、俺の首元にはひたすら阿部ちゃんの熱くて辛そうな息がかかっていた。

俺を含む4人は特に何も会話をせず時間を過ごしていると、控えめにかちゃ、と楽屋のドアが開かれた。
顔を向けるとそこに立っていたのは舘さんとなべで、俺に抱き着く阿部ちゃんの姿を見て少し眉を寄せた。


「おはよ、2人とも」
渡「はよ、阿部ちゃん平気そう?」
「いやぁー、ダメそう。何度かはわかんねえけど普通に熱いもん」
佐「あと頭痛も酷い」
宮「そっか。一応簡単に食べられそうなゼリーとスポドリと、あと冷えピタと薬も買ってきたんだけど」
「いやマジでありがたい…」
渡「つか阿部ちゃん、めっちゃふっかにべったりじゃん」
「え、何、なべ羨ましい?」
渡「うぜーその顔(笑)別に羨ましくねえよ」


俺たちの会話が耳に入っていったのか、阿部ちゃんがもぞりと動き出す。
とりあえず冷えピタを貼って薬も飲んでほしかったため、俺がそのまま声をかけるとゆっくりと顔を上げた。

熱のせいでとろん、としている目を動かしてきょろきょろと辺りを見回す阿部ちゃん。
俺以外のメンバーの顔を確認し終えると、また俺の肩に顔を埋めた。

え、いやいや、戻らないでほしかったんですけど?


「おーい阿部ちゃん、ゼリー食べて薬飲もうぜー」
阿「…ぁたま、いたい、…もん…や、っ」
「嫌、じゃないのよー、飲まないと治らんぞー」
阿「やぁ、だ…」
佐「あべちゃーん」
阿「…〜っさく、…ぅる、さい」
佐「俺だけ暴言!?」


わがままな彼に困っていると、舘さんがふと口を開いた。

*→←*



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同期ゆり組担 - さんかっけいさん、ありがとうございました。とてもおもしろかったです!投稿、お疲れ様でした。 (2023年3月21日 20時) (レス) id: ecb79bbb8a (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - 同期ゆり組担さん» リクエストありがとうございます。書かせていただきました!若干内容の差異はあるかと思いますが、ご満足いただけると幸いです! (2023年3月21日 16時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
同期ゆり組担 - またもや、リクエストよろしいでしょうか? あべちゃんが5人のお兄ちゃん達にわがままを言いまくって困らせてかまってもらう、というお話が見たいです。細かい設定はお任せします!よろしくお願いします! (2023年3月6日 23時) (レス) id: 67b27e02af (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - 同期ゆり組担さん» こちらこそありがとうございました! (2023年2月23日 12時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - Mさん» ご感想ありがとうございます(^^♪ 励みになります! (2023年2月23日 12時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さんかっけい | 作成日時:2023年1月28日 3時

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