＊ ページ35
俺のタイトルコールで勢いよく始まった撮影。山菜採りのグループ分けとインストラクターさんの紹介などが終わると一旦カットがかかり、今はいよいよ山菜採りに向けての準備時間である。
ちなみにグループは、阿部ちゃん、なべ、ラウのAチーム(名：頭脳で山を制す)、
めめ、舘さん、佐久間のBチーム(名：山菜も惚れるイイ男たち)、照、康二、俺のCチーム(名：チームレスキュー)となった。
俺のグループのネーミングセンスに関しては何も言わないでほしい。康二が勝手に決めたから俺は関係ない。
先程まで車の中で流れていたどんよりとした空気は気づけば無くなっていて、俺もみんなも初めての山菜採り体験にわくわくしている。
SNS用の写真を撮られる時も笑顔で。なべなんか特にさっきまでしていた嫌な顔は取っ払われていた。
「じゃあ皆さんいいですか！ちゃんとインストラクターさんの言うこと聞いてくださいよ！」
佐「うっしゃー！大量ゲットしてやんぜ！！」
向「佐久間くんには負けへんでー！」
渡「あいつら絶対転ぶな」
阿「終わって集合したら泥だらけになってたりして(笑)」
「はいはい行きますよー！よーい、…」
…このあと、自分の身に何が起こるかなんて何も予想をしないまま、山菜採りがスタートした。
──────────────────────
45分間の山菜採り。
俺たちのグループは最初、他のグループに邪魔されてしまって良いスタートダッシュはきれなかったものの、元々の観察眼というものが良いのか結構な量の山菜を収穫できていた。
今回は量を競っているわけではないため、相変わらず空は曇りのままだがそんな山の空気も味わいつつ、ゆっくりと進んで行く。
俺の二歩先くらいを歩く照と康二は、さすが岩本兄弟と言うべきか、仲良く肩を並べながら楽しそうに会話をしていた。
向「照兄今日めっちゃ楽しそうやな」
岩「メインは山菜だけど、山登れるの嬉しいしそりゃあね」
向「前から登りたいって言うてたもんなあ、良かったな！」
岩「ありがと(笑)次は登るのメインで来たいな」
向「俺も行きたーい！天気良かったら綺麗な写真バンバン撮れそうやない？」
岩「確かに！」
彼らの会話を正面から後ろ歩きで撮るカメラマンさんが危なくて、道気をつけてください、と声をかけようと口を開く。
それと同時に踏み出した右足が落ち葉で滑り、地面から離れていくのがわかった。
「ぇ、」
＿＿あ、これ死んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 681人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
香さん - しょっぴーのだてさんの呼び方を良太にするともっといいと思います (12月2日 20時) (
レス) @page22 id: 5b7efd0466 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - みりぃ（緑璃）さん» ご感想ありがとうございます…！励みになります(_ _)今後も精進して参りますのでよろしくお願いいたします！ (2022年12月22日 20時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
みりぃ（緑璃）(プロフ) - テンポのいい文章が読んでてとても心地良いです。これからも更新を楽しみにしてます (2022年12月22日 17時) (レス) @page44 id: e9c37a05cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さんかっけい | 作成日時：2022年12月4日 2時
