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ページ33

渡辺side


深「今までは阿部ちゃんが一番下だったからなー」
佐「しかも3人入ってきてから今まで体調崩すことも無かったもんねー」
「そんな感じで過ごしてて、いざ体調崩してグズグズの時に目の前に自分より年下のやつが居てみ?」


そりゃ意識戻るだろ。

さすがに苦しかったのか、先ほどより少しだけ毛布から顔を出してくれた阿部ちゃんを見ながら言う。
グズグズくんだった阿部ちゃんの面影はもうすっかり無くなっていて、熱のせいなのか羞恥心のせいなのかはわからないが、彼は潤んだ目で俺を睨んでいた。

俺たちの話を聞いてやっと理解できたのか、めめは何度か頷いて、そしてなぜか眉を下げて申し訳なさそうな顔をした。


目「じゃあ、俺出てったほうがいい?」
佐「なんでそうなる!?」
目「いやだって、俺が近くにいたら甘えづらいんだよね?」


そう言って立ち上がるめめを止めようとしたが、彼の言っていることはあながち間違いでもなく。
ここで止めて阿部ちゃんに我慢させるのも、わざわざめめを出て行かせるのもな、と葛藤していると、毛布の住人となっている彼の手がめめに伸びていくのが見えた。

伸ばされた手はちょうどめめのロングコートの裾を掴んでいて、掴まれた彼も気づいたのか立ち上がったまま阿部ちゃんのほうを見ていた。
俺たちの視線が一気に集まっているからか少し逡巡しながらも、阿部ちゃんが口を開く。


阿「……いて、いいから」
目「阿部ちゃん、」
阿「あ、あの、いや、…さっきのは、恥ずかしかったけど、めめはいなくなんなくていい、ので…」


…ここにいて、いい、です。

目線が定まらず、きょろきょろしながら言う阿部ちゃん。
そしてめめは、阿部ちゃんが掴んでいた手をゆっくりと握ってそのまましゃがみ込んだ。
…おお、何その、王子様ムーヴ。


目「…阿部ちゃん」
阿「…はい」
目「俺なら、阿部ちゃんのことおんぶできるよ」
阿「……はい?」
「…っぐははぁ(笑)」
佐「いきなりだな!!」
目「俺ふっかさんより力あるし」
深「おぉいバカにしてんのか!俺だって阿部ちゃん背負えるわ!」
阿「…俺、ふっかにおんぶされた記憶ない」
目「ほら!」
深「ほらってなに????」
目「だからね阿部ちゃん、俺と、もちろん康二とラウにも甘えて。年下とか関係ないから」


_俺らメンバーじゃん。

それを聞いた阿部ちゃんは少しだけ目を見開いて、それから笑って、しっかりと頷いた。
年下2人のそのやり取りは、なんだか可愛らしかった。



俺の名前。/紫→←*



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香さん - しょっぴーのだてさんの呼び方を良太にするともっといいと思います (12月2日 20時) (レス) @page22 id: 5b7efd0466 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - みりぃ(緑璃)さん» ご感想ありがとうございます…!励みになります(_ _)今後も精進して参りますのでよろしくお願いいたします! (2022年12月22日 20時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
みりぃ(緑璃)(プロフ) - テンポのいい文章が読んでてとても心地良いです。これからも更新を楽しみにしてます (2022年12月22日 17時) (レス) @page44 id: e9c37a05cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さんかっけい | 作成日時:2022年12月4日 2時

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