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結果から言おう。俺はマネージャーに伝えるのをやめた。風邪なんて言わなければ、態度に出さなければバレないだろう。
お気に入りのハットとマスクをして車に乗れば完璧。いつものように挨拶を交わして、「ちょっと寝不足だから着くまで寝るね」とあらかじめ理由を付けて伝えれば違和感なんて持たれない。
そしてそんな俺の想像通り、マネージャーからはなんの疑問も持たれずに眠りにつくことができた。
薬は飲んできたから着くまでにはマシになっているだろうが、今はまだ効き始めだからか、振動が少しつらい。
吐くほどではないけど、なんか胃のあたりがぐずぐずしている感じ。
運転席にいるマネージャーに気づかれないよう、静かに深呼吸を繰り返す。
とその時、徐に車が止まった。
あれ？もう着いたのかな、と思い少し目を開けて窓の外を見るが、そこに広がっていたのは見慣れない駐車場だった。
「…あれ、ねえ、ここって」
「え？あれ、僕LINEでお伝えしてませんでしたっけ？」
「え、なにが？」
「阿部さんお迎えしたあと、深澤さんも同じ車でお迎えしますねって」
「あ、うそ？」
そうだったんだ。今朝寝ぼけながらLINE見たから記憶から抜け落ちてたな。
そうだったね、ごめんとマネージャーに一言残してもう一度目を瞑る。
そこから数分後、ドアが開く音と一緒にふっかの緩い挨拶が車内に響いた。
俺が眠っているとマネージャーが伝えてくれていたから知っていたのか、ふっかは俺に直接挨拶はせず、静かに隣に座った。
正直ありがたかった。
今の状態でふっかとまともに挨拶を交わす自信なんて無かったから。
マネージャーならまだしも、付き合いの長い彼の前ではなかなか嘘はつけないのだ。つけたとしても、すぐにバレる。
ふっかは目は細いけど、観察眼には長けているから。…これ本人に言ったら「目ぇ細いは余計だろ」とか言われそう。
そんなことを考えながら目を瞑っているといつの間にか到着してたみたいで、横からふっかが俺を起こす声が聞こえてきた。
深「阿部ちゃん、着いたよ」
「んん、…ぅん」
深「マジで眠そうじゃん(笑)大丈夫？」
「んー…だいじょうぶ…」
深「楽屋までおんぶする？」
「…ふっかのほうがちっさいのにできるわけないじゃん」
深「おいこれでも170超えてんだよ、ブラック阿部ちゃんやめろ」
「んふ、…気持ちだけ受け取っとくね、ありがとぉ」
深「はいはい」
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香さん - しょっぴーのだてさんの呼び方を良太にするともっといいと思います (12月2日 20時) (
レス) @page22 id: 5b7efd0466 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - みりぃ（緑璃）さん» ご感想ありがとうございます…！励みになります(_ _)今後も精進して参りますのでよろしくお願いいたします！ (2022年12月22日 20時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
みりぃ（緑璃）(プロフ) - テンポのいい文章が読んでてとても心地良いです。これからも更新を楽しみにしてます (2022年12月22日 17時) (レス) @page44 id: e9c37a05cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さんかっけい | 作成日時：2022年12月4日 2時
