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それから数分後に照も到着し、順番にメイクと着替えの準備に取りかかることになった。
それまでは勉強をして気を紛らわそうと思っていたけれどあまり手につかなくて、そんな俺を物珍しい目でふっかが見ていたことはわかっている。
なんなら衣装取りに行く時に体調の心配されたし。体調は万全だからそんな心配しなくてもいいのに。
嘘をついているわけでもないため素直にそう伝えると、あまり納得がいっていない顔をしながらも楽屋から出してくれた。
衣装が置いてある部屋に行くと、スタッフさんは忙しいのか誰もいなかった。よくあることなので、気にせず部屋の中へ入る。
【阿部亮平さん衣装】と書かれたフリップのあるラックのところへ行き、用意された衣装を手に取った。
「！？…な、にこれ、」
その衣装は、誰がどう見てもボロボロで。
明らかに事故ではなく故意に傷つけられたであろう衣装は、もう着る意味を無くしていた。
するとタイミングよくドアが開き、振り返るとスタッフさんと照がそこにいた。
2人は俺の存在に驚きながら、俺の手の中にある衣装を見て目を見開いた。
岩「阿部、なんだそれ」
「いや、…俺もわかん、なくて…見てみたら、こんなんで」
「すみません！きちんと保管していたはずなんですが…！別の予備の衣装があるので、そちらをお渡しします。すみません！」
「あ、いや…大丈夫、です」
ああ、そういうこと。
こういうのが続いていくんだ、そっか。
自分がしたことでもないのに申し訳ない表情で駆けて行くスタッフさんを横目に、俺は妙に冷静だった。
『憂さ晴らし』って言うから殴られでもするのかなって思ってたけど、こんなものか。
じゃあ、大丈夫かもしれない。
俺だけが、耐えれば。いつまで続くのかはわからないけど。
岩「…阿部？」
「…あはは、びっくりした〜。今どきこんなボロボロな服滅多に見ないよねぇ」
こんな小さな嫌がらせ、俺にはどうってことない。
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香さん - しょっぴーのだてさんの呼び方を良太にするともっといいと思います (12月2日 20時) (
レス) @page22 id: 5b7efd0466 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - みりぃ（緑璃）さん» ご感想ありがとうございます…！励みになります(_ _)今後も精進して参りますのでよろしくお願いいたします！ (2022年12月22日 20時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
みりぃ（緑璃）(プロフ) - テンポのいい文章が読んでてとても心地良いです。これからも更新を楽しみにしてます (2022年12月22日 17時) (レス) @page44 id: e9c37a05cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さんかっけい | 作成日時：2022年12月4日 2時
