○不可抗力です。 ページ12
傘売り場を見ると 1本の傘。
店員さん曰く、今日は夕立も かなりの雨だったようで
夕方の時点で 傘はほとんど売れてしまったらしい。
どうしよう、と迷っている間に
またもや ジョンハンさんがサラッと傘をお買い上げ。
財布を出そうとすると、ジェスチャーで止められた。
ほんと、かっこよくて困る。
もう一度 店の外に出ると、先程より強く降っていた。
JH「宿舎、こっからすぐだから 一緒にいこ」
『いや、さすがにまずいんじゃ………』
JH「A、家何処」
『○○区です』
JH「歩いて20分はかかるね、諦めな」
傘を開いて、手で おいでおいで と手招きされる。
腹を括って "失礼します" と言って小さくなる。
すると、傘の中に入った途端 引き寄せられる感覚。
JH「少し早足でいこ」
『え……あ、の』
JH「なに?置いてってほしい?」
『いや、なんでもないです……』
"行こう" とジョンハンさんが言ったタイミングで
一緒に外へ足を踏み出す。
歩く度に、左肩に置かれる手や 背中に当たる身体に
どうしても意識がいってしまう。
ジョンハンさん、こんな身長高いんだ とか
引き寄せられた力が、意外と強かったな とか
普段気にしないようなことが 頭に浮かぶ。
うん、これは不可抗力だ。
自分でもよくわからない言い訳をつきながら
誘導されるまま、宿舎へ向かった。
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dk. - 続き楽しみにしてます✨✨ (6月29日 20時) (レス) id: 8e471fea5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お月 | 作成日時:2023年5月14日 15時