レッスン84【rbr】 ページ44
Aの元気が戻ってきた。
きっとコネさん辺りが
何かしてくれたのだろう。
徐々に笑顔を取り戻しつつある。
「A、そろそろ手合わせせんで
ええんか??」
「あー…そうだね、暫くやってないからなぁ」
「お前には前線で頑張ってもらわなあかん
からな、すぐ死なれたら困るで」
「あはは、私がそんな貧弱に見える??」
彼女は余裕そうに笑った。
丁度試してみたいものもあったところだ。
これは良い機会だろう。
「折角やし、新しく作った武器で手合わせ
するか??」
「え、いいの?じゃあお願いしよっかな〜」
「ええよ、ただ俺も暫く手合わせしてへん
から…相手になるか分からへんけど」
「そんなの私だって同じだよ〜!!」
──────
「す、凄い…軽いっ!!
今までのと比べて物凄く軽い!!」
「せやろ?Aからしたら今までのは
結構重いんちゃうかと思ってな…」
「すごいよロボロ…これなら戦闘中も
速く動ける…!!」
新たに改良した剣を振り回し
随分とご満悦な様子の彼女。
相当気に入った様で、その姿を見ていれば
此方も嬉しくなる。
「じゃあ…早速やっちゃう?
近距離なら私強いよ??」
「ほなやろか。
俺の事を舐めてもらっちゃあ困るな」
「へへっ、ルールはいつも通り相手の武器を
落とすか、急所を狙えたら勝ちね」
スタートの掛け声も無しに、彼女は
一直線に突っ込んできた。
俺は冷静にその攻撃を剣で受け止める。
ギリギリと刃の擦れ合う音が
周囲に鳴り響いた。
「久しぶりにしては、随分機敏な動きやなぁ」
「一応前線専門なんで…ねぇ!!」
剣を握る手に力が籠る。
俺は一度後ろに引き、
素早く彼女の背後に回る。
…貰った、そう思ったのも束の間。
先程まで手中にあった剣が弾かれると
自分の首元には鋭く尖った
刃が立てられていた。
「…はは、やっぱ強いなぁAは」
「…ロボロも中々いい動きしてたよ??」
「俺の負けや、流石やな」
「ふふ、手合わせありがとうロボロ」
緊張の糸が切れたからだろうか。
俺は膝から崩れ落ちた。
その様子を見て「大丈夫!?」と駆け寄って
くる彼女を安心させようと
優しく笑いかける。
「大丈夫や、少し疲れただけやし…
休めば立てる様になるやろ」
「そっか、なら良かった…私も本気出しすぎ
ちゃったからさ…」
「…Aはそれでええ」
彼女はボソっと呟いた一言が聞こえたのか
「何が??」と言いたげに首を傾げる。
「お前さんが笑って過ごしてくれれば」
それだけで俺は幸せだから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおりん(プロフ) - Aの化身さん» 私は日々疲れているんだよ(適当) (2019年4月23日 21時) (
レス) id: d835d0636f (このIDを非表示/違反報告)
Aの化身(プロフ) - 最近更新の波に乗ってるな…そうか、疲れたか(すっとぼけ) (2019年4月21日 20時) (レス) id: dad4428741 (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - はっちゃんさん» イケシマ最高だよね(自画自賛)応援ありがとー!! (2018年7月16日 14時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - イケシマ最高だね。応援する (2018年7月16日 13時) (レス) id: 73631aae6a (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです…!!更新頑張ります!! (2018年7月15日 18時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
