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レッスン79【gr】 ページ39

「ふむ…そろそろ戦争が起きそうな予感が…」
「サラッと恐ろしい事言わないで??」
「すまんすまん…何となくで言っただけや」
「も〜何となくでもダメ!!」


ひと仕事終えたグルちゃんは
へらっと笑いながらそんな冗談を言う。
彼の耳元には、私が渡した黒いピアスが
付いている。
それが嬉しくて、もっと彼を見ていたくて、
彼の髪を耳にかける。


「…!?な、なんや…??」
「ちゃんと付けてくれてるんだなって。
折角付けてるんだから、もっと見えるように
したくって」
「そ、そうか…」


うんうん、やっぱり似合ってる。
グルちゃんにピアスあげて正解だったな。
私は満足気に書類を手に取り、総統室を
出ようとした…が、服の裾を引っ張られ、
くるりと彼の方へ向き直る。


「A、」
「なぁにグルちゃん、まだ何かあった?」
「…好きだ、A」


手に持っていた書類は床へバラバラと
落ちていき、私は彼の腕の中へと
引き寄せられた。


「グルちゃん?…私も好きだよ??」
「…なあA、好きというのには
2種類あるんや。1つは恋愛的な意味の好き。
もう1つは友人としての好き。
…お前はどっちだと聞かれたら…きっと
友人としての好きだと言うやろな」


彼は苦笑混じりに言った。
彼の言う事に間違いはない。


「小さい頃からずっと、お前が好きやった。
こうして共に戦って、過ごしていく中で
もっと好きになった。
何度も気持ちを伝えてきたが…それは生憎
伝わらなくてな、こうでもしないと
わかって貰えないと思ったんや。」

「俺の好きは、ただの好きじゃない。
俺は本当にお前を愛している。
…これでも分からんか?A…俺はいつも
本気やった」


私は何も言えずに
ただ俯いて相槌をうつだけ。


「…まぁ、急にこんな事言われても
混乱するよな。すまない。
…だが、真面目に考えて欲しいんだ。
返事はその後でいい。
どんな結末だろうと、今まで通りに接する
事は約束する。」
「…あ、のっ…グルちゃ…!!」


何か返さなくちゃ、そう思い口を開けば
それを遮るかのように、彼が耳元で囁く。


「……俺はAと幸せになりたいんや」


そう言って彼は私の喉へと口付けをした。
そして私は彼の腕の中から解放され、
その部屋に私一人だけになった。
何が何だか分からない。
ただ、唯一理解できること。
大好きな恋愛小説で読んだシーンにもあった。


「喉へのキス…貴女を自分のものにしたい」


まさか、こんな事を言われるなんて。
…私、どうしたらいいの??

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あおりん(プロフ) - Aの化身さん» 私は日々疲れているんだよ(適当) (2019年4月23日 21時) (レス) id: d835d0636f (このIDを非表示/違反報告)
Aの化身(プロフ) - 最近更新の波に乗ってるな…そうか、疲れたか(すっとぼけ) (2019年4月21日 20時) (レス) id: dad4428741 (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - はっちゃんさん» イケシマ最高だよね(自画自賛)応援ありがとー!! (2018年7月16日 14時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - イケシマ最高だね。応援する (2018年7月16日 13時) (レス) id: 73631aae6a (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです…!!更新頑張ります!! (2018年7月15日 18時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおりん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年7月12日 22時

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