レッスン55【マブダチ・夢主side】 ページ14
彼は昔からワガママで、頑固で…
そして何より寂しがり屋だった。
彼だけじゃない、私も同じだった。
だから、今の彼の気持ちは私にだって分かる。
「シャオちゃんも知ってると思うけど…ロボロってさ
昔はあんなに積極的じゃなかったじゃない??」
「…おん、いつも俺らの後ろついて来てたよな。」
昔のロボロは引っ込み思案で、大人しい子だった。
それが今は先頭を行き、明るく元気で、いつも
笑っているような人だ。
「だから、なのかな。嬉しかったのよ。」
「昔の俺らは、今とは全然ちゃうからなぁ。」
「…ごめんね、皆がみんな変わった訳じゃないのに。」
「…寂しい、とかじゃないねん、俺は___」
シャオちゃんが何かを言いかけた時、
夜空に大きな花が咲き誇った。
それはとても綺麗で迫力のあるもので、しかし
どこかに優しさの様なものを感じた。
「えっ?ごめん、聞き取れなかっ____」
私の言葉が、彼の口によって遮られる。
その花に照らされた私達の影は、
二つに重なっていた。
「俺は、Aの一番になりたいねん。」
彼の目は、しっかりと私を捉えていた。
…ズルい、いっつもこんな事してくるんだから。
「…じゃあ先ずは人気にならないとね、不人気さん。」
「やかましいわ!!」
照れくさいのを隠しながら、私達は笑った。
─────────────
昔から、アイツには勝てなかった。
戦闘面に関しても…Aに関しても。
引っ込み思案だった俺は、いつも後ろから
皆を見ていた。
いつもAの隣に居たのは、シャオロンだった。
いつか自分も、Aの隣で歩きたい…なんて
思っていたものだ。
「でも、やっぱり勝てへんかったんやな。」
楽しそうに笑う二人を、木の陰から見ている自分。
これじゃあ昔と変わらない。
アイツは…シャオロンには勝てなかった。
"努力は実を結ぶって言うでしょ??"
"だったら最後まで頑張らなきゃ!!"
ふと幼い頃のAが言っていた事を
思い出した。
…そうだ、まだ終わってない。
まだ、負けたなんて言ってない。
俺は強くなるって、Aを守るって誓ったから。
「…お前ら、俺を忘れんなや!!」
俺は笑顔で二人の元へ駆けていった。
──────────
寒くなってきましたね…
風邪を引かないように、体調にはお気を付けて。
更新遅れたのは風邪のせいです、すいません()
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あおりん(プロフ) - Aの化身さん» 私は日々疲れているんだよ(適当) (2019年4月23日 21時) (レス) id: d835d0636f (このIDを非表示/違反報告)
Aの化身(プロフ) - 最近更新の波に乗ってるな…そうか、疲れたか(すっとぼけ) (2019年4月21日 20時) (レス) id: dad4428741 (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - はっちゃんさん» イケシマ最高だよね(自画自賛)応援ありがとー!! (2018年7月16日 14時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - イケシマ最高だね。応援する (2018年7月16日 13時) (レス) id: 73631aae6a (このIDを非表示/違反報告)
あおりん(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです…!!更新頑張ります!! (2018年7月15日 18時) (レス) id: 3b5af45ab7 (このIDを非表示/違反報告)
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