弟、ジョングク (ページ22)

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幼き日ページ22

それと同時に少し湿ったグクの髪の毛がわたしの頬を掠った。

グクは小さい頃から寂しかったり何かあったりすると私に抱きつく癖があった。

まだ中学生だ。そう思って私はいつも受け入れていた。

『ごめんね、心配かけちゃって。ほんとに、無理しないで？レッスンも毎日毎日辛いんでしょう？体調だけは崩さないでね。グクも、何かあったらすぐに私に言ってね。』

あやすように背中を撫でながら、私はそう言った。

その言葉に満足したかのように頭をぐりぐりと私の肩に押し付ける。

『ちょっとグク、汗ついちゃうよ。』

「僕もごめんね、ただヌナが心配なだけなんだ。
前までは僕だけのヌナなんだって見せつけるのも簡単だったのに、今はそういうわけにもいかないことに焦っちゃって、」

そう弱々しくいうグクの背中を一層優しく撫で続けた。

「今日、ちょっとあんまうまく踊れなくて落ち込んでたんだけど今は少し落ち着いてるかも。
後でお風呂入ったらヌナの部屋行ってもいい？話したいことがたくさんあるんだ！」

『うん、いいよ。グクの話、たくさん聞かせて？』

そう言うと満足そうに笑うグク。

私は幸せそうなグクが見れたら、それでよかった。