電話 ページ6
『ごめん私の脳がもう機能してないの助けて』
ht「えぇ…。俺も考えられない」
ひとらんが困ったように顎に手を置いて首を傾げる。
だがお互いしばらくたって考えることを放棄した。
もう無理だ。
『グルッペンに…電話しよ…』
ht「うん、それがいいよ…」
かれこれ10分くらい悩んだ末の答えだった。
ソファーに2人で並んで座ったまま携帯を取りだし、グルッペンに電話をかける。
なんコールか後に、なんとなく久しぶりの弟の声がした。
gr《もしもし。なんや、久しぶりやな》
『言うてだけどね』
ht「グルにぃ、楽しんでる？」
gr《ひとらん帰ってたのか。あぁ、楽しんでるゾ！》
嬉しそうに声を上げるグルッペンに思わず頬が緩んだ。それはひとらんも同じだったようだ。
gr《で、どうしたんや？》
『あ、っと…楽しいことってなに？』
gr《…は？》
さっきのとは比べ物にならない低い声で威嚇されました。はい。助けてください
ht「いやあの、A姉ちゃんがみんなで楽しいことしよって言ってくれて…。でも何をするか思いつかなくて」
gr《なるほどな。最初からそう言え》
『…はぃ』
実の弟に威嚇されてこんなに小さくなる姉はいるのでしょうか。
gr《んー。俺だったら甘いもの食べに行くだけで楽しいけどな》
『えー、それはグルッペンだけやん』
gr《なんや。いけんのんか？》
『はいすいませんした』
私が携帯の向こうのグルッペンに謝っているのを見て思わず笑いをこぼすひとらん。
くっそぉ…電話する相手間違えた。
tn《ぐるぐるぐるぐるグールさーん！あっちにめっちゃでかいチュロスあったで！！！》
ふと、電話の向こうからトントンの声が聞こえてきた。
彼の声は今まで聞いてきたことの無いような明るい声で、スキップしてそうな嬉しげな雰囲気だった。
gr《なっ、チュロスやと？！すぐ行くゾ！》
『ちょい待てぃ！まだ終わってへんやろ！』
tn《え、待って、A姉ちゃん？！》
ht「俺もいるよー」
tn《ひとらんまで…？！ちょ、グルさんはよ言ってや…》
恥ずかしそうに言うトントンが想像出来る。
あらまあ可愛らしいこと。
『ていうか、そっちでも2人で移動してるんやね』
ht「仲いいよね^^*」
tn《まあ、グルさんが1番話しやすいし…》
gr《右に同じく》
2人の仲良さげな会話を聞いて、さっきよりも元気が出た気がした。
まあ、とびきり元気がなかった訳では無いけど。
＿少し疲れてたのも、事実だしね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1168人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫(プロフ) - 見ててとても面白かったです。次回も楽しみです！ (2021年10月9日 18時) (
レス) @page22 id: 20fdbcd504 (このIDを非表示/違反報告)
雅空(プロフ) - ウクライナになりたい人さん» 今更ながらの返信お許しください(--;)ありがとうございますその言葉が励みです！のろまですが続ける気はあるので頑張ります…！ (2020年12月30日 17時) (レス) id: b3698bc5f5 (このIDを非表示/違反報告)
ウクライナになりたい人 - 更新お待ちしておりました！おかえりなさい！今回もとても面白かったです！これからも頑張ってください！ (2020年5月28日 17時) (レス) id: cdb2011533 (このIDを非表示/違反報告)
雅空(プロフ) - 桜華さん» 待っててくれたなんて(´;ω;｀)ただいまです！ありがとうございます！ (2020年5月19日 18時) (レス) id: d510202388 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - わー！！更新待ってました！！！おかえりなさい〜！ (2020年5月18日 22時) (レス) id: 98b8c85960 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雅空 | 作成日時：2019年10月1日 21時
