『夜間地域交流課』、ですか?

３話 ページ6

不意にセオさんが顔を上げる




おそらく始業を告げるものだろう


チャイムだった。


榊「始業だな。あぁ、これ」



そういって私に投げてきたのは黒のジャンパーだった。


胸に 明神 と書かれている。


貴「仕事着?」



そうつぶやくとセオさんが


セ「外勤中心だからなぁ」


と。





外勤中心の公務員。



少し不安になってきた。





宮「大丈夫ですよ。俺もあんな感じでしたから」



貴「え、・・」



宮「あれ、違いました?心配そうだったので」







・・・・・・そっか。




貴「はい。有難うございます!!」





あぁ、ここは安心できそう









拝啓おばぁちゃん


なんだかんだ濃い人たちだけど、まぁ、


どぎゃんかなるよ。




皆さんいい人そうだけん。



ばぁちゃん、たまに帰ってきたら


たくさん話、聞かせたるけんな。





　 柘榴はがんばるばい









貴「あ、そうだ、」




全「?」





貴「私、九州の生まれで、方言が混じるかもしれません。」




貴「意味不明な言葉があったらいってください」




セ「わかった。」




宮「へー。九州の方なんですか。」




貴「はい。なので、『はわく』とか、『あとぜき』とかですかね」




榊「『はわく』・・・?」




貴「『ほうきではいとって』なんていいます。
　


　 標準語だと『はく』らしいですけど」




セ「へー・・・。」




なんて会話をしてるとドアがあいた。




?「あ、新人さん?」





榊「あ、仙田さんお疲れ様です。」



仙「はい、おつかれー」





そういって仙田さん(?)は近づいてくる。







仙「えーっと、新人の明神柘榴さん、かな」




貴「は、はい」




仙「ハジメマシテ。夜間地域交流課課長の仙田と言います。よろしく」





貴「よ、よろしくおねがいします。」




なんてセオさんと同じように握手をする。




榊「そろそろいい時間だし、行くか。」




貴「ど、どこへですか?」




セ「あぁ、いってなかったな。今から行くのは


　 夜の新宿御苑だ。」









　

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