おとなりさんのセンラさん。【歌 い 手】

おとなりさんその19 ページ21

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俺とも―と、のしかかってくるセンラにとりあえず下りろと伝えれば
そのまま隣に座り、体重をかけてくる…いや、だから重いんだってセンラさんよ。

　
「センラ…」

「んー？」

「体重かけてくるな。」

「えー、それやったらコレならえぇの？」

「へっ…？」

　
そう言って、センラの両腕がお腹に回ってきたと思えばそのまま引っ張られる。
体はセンラの足の間、後ろから抱きしめられてる状態だ…ま、いっか。

　
「まぁ、これならいいわ。」

「んー」

「…センラさん、かなりお酒入ってるよね。」

「んで、ぜってーこれ忘れてるだろうな。」

　
ご満悦な声から、少し遠くでnqrseとあらきさんが何か話している声が聞こえた。
それを聞きに行こうとしたが、それより先にめいちゃんが目の前に移動してくる。

　
「で！姐さん俺とは！？」

「めいちゃんDJで何歌うの？」

「シャボンです！」

「んー…その後に何か入れれるかな。」

「そうっすねぇ…」

　
実は、このバレンタイン。私は動画を2本あげるつもりだ。
1つは自分のオリジナル曲、そしてもう１つがめいちゃんとのコラボ。
実はこれでもいいと思うんだけど…と思って視線をやれば、同じことを考えていたらしい。

　
「え、もうアレ歌っちゃいましょうよ！」

「やっぱりそうなる？そうなるよねー」

「え、2人でなんか歌ったん？」

「うん、バレンタインの日に動画あげるよ。」

　
luzの問いかけにそう答えれば、真後ろからそんなの聞いとらんと声が聞こえる。
なんだかんだでXYZでコラボしたことあるのって…luzとnqrse、それに今回のめいちゃんだけだな。

　
「で、何歌ったん？」

「PinkCat。」

「ぶふっ…」

「センラ汚い…」

「それでえぇやん、おもしろそうやし。」

「じゃ、めいちゃんとのコラボはそれでよしと…」

　
むせたセンラをちらりと見れば、何やらまたブツブツといっている。
かろうじて聞き取れたのは、お前もかと言う言葉……お前も？

　
「何？センラも何か出すの？」

「…坂田と、マンティス歌った。」

「…ハハッ、そりゃやばいね」

「それならセンラさんと姐さんでマンティス歌ってくださいよ！」

「あ、それいいねー…どう？」

「…やる。」

　
そんな感じで、歌う曲は決まっていった。
この後、センラは私を解放してめいちゃんの元に行った。
なんだかんだで、センラもめいちゃんのこと可愛がってるよなぁ……

　
「お前なぁ！」

「いいじゃないすか！」

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