Fun! Fun! Couples!

2歳差Couple H.Tosaka (1) ページ29

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だだっ広いグラウンド

痛いくらいの夏の日射し

皆の掛け声

ボールを蹴る音






一日にこの光景を何度見て、何度聞くことだろう。





『暑いなぁ、』



サッカー部の夏は暑い。


、、、あ、正式には
あたしはマネージャーなんだけど。







「お疲れ。暑いんだからお前はベンチにいればいいのに」



そう優しい声をかけてくれるのは、紛れもないうちのチームのエース

登坂先輩。





そして、あたしの大好きな人。

絶賛片想い中です、あたし。








『いいんです、ここで！
ベンチよりこっちで立ってる方が動きが分かるし、』


「焼けんぞ？女子の強敵紫外線さんから」


『紫外線なんて怖くないです、笑』


「男かよ笑」


『お、オンナです！！』






それに、ベンチの方にいったら

先輩目的の女の子達、いっぱいいるし。








あたしは元々、サッカーをしたくてサッカー部に入った。


お父さんがサッカー部のコーチってのもあって、小さい頃からサッカー一筋。



日焼けなんて知らなーい

女の子だから、なんて知らなーい


って。






だけど、監督に

「ごめんな、女子は練習には参加出来るんだが、高校にもなると試合には男子しかでれないんだ」


って言われちゃってさぁ。




薄々そんな気もしてたんだけど、いざ言われるとやっぱり来るものがある。






だから、代わりにマネージャーとして今年の４月に入部した。



ここはマネージャーはいらない、ってことで女子の間で有名らしいけど

あたしは、マネージャーとして入ってくれって監督が笑顔で迎えてくれた。







「Aも一緒にやろうぜ、練習」


先輩の後ろからぴょこん、と顔を出したのは

あたしの幼馴染みの涼太。



こちらも笑顔が可愛くって、モテモテ王子。







『んー、どうしよっかなぁ。今日暑いもん』


臣「あれあれ？暑さなんて気にしない主義じゃなかったのかな？笑」


涼「はい決定ー、ほら、早く着替えてきなよA」


『むぅ...分かったよ出るから！』






急いで来いよ、と優しい笑顔を放つ先輩。


はぁ〜、、///



あたしの心、もう撃たれまくりです。
心臓に穴が開くんじゃないの、ってくらいキュンキュンきてます。







久しぶり(って言っても一週間ぶり)のサッカーが早くしたくて


少しでも、先輩と話したくて





着替える手が自然と早まった。




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