ご機嫌天気予報

▽・ ページ42

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盗む




そう宣言されて約5秒






とんでもない盗み方をしてきた。



もうこれは怪盗HIROOMIだよ。





見事、近くの柔らかいソファーに押し倒されてからのキス。



ドラマやマンガでありがちだけど、

読んだり見たりするのとは全然違う。



実際自分が。

しかもあのテレビの前の女性を叫ばせる人が！




自分の唇を盗んでる、って考えてみてよ。









、、ゾッとするほどそれに受け答えちゃう自分がいない?








私絶対、

広臣の彼女になってからキス上手くなった。笑




だってさ、



うまい彼氏に答えよう答えよう、って意識してたら
自然と上手くなるみたい。





だって実際

「...なぁA」


『ん?』


「お前キス上手くなったな」






こう言われることが多くなったんだもの。








ありがと、って返したら

また没頭された口づけ。






服の隙間から手が入ってくるのを必死に押さえながら
理性を保つ。






これで私の理性飛んだらどうなる?

打ち合わせほっぽらかして最後までする?






やーばい。

私、絶対変態になった。笑








小さな息継ぎの合間にチラリと腕時計を見てみると、

打ち合わせ再開まであと5分をきった。


だけど、お互いの口で糸を引くのは止められない。






あぁヤバい。


どうしよ。









「...っ......ストップ。マジで限界。止めとこ。続きしたいんならいつでもしてやっから」




いきなりそう言い残して、私を解放した広臣



なんてタイミングいいのよ。


ってか!

いつでも相手してやっから、ってさ!



まるで私が続きしたい、って言ってるみたいじゃない!!







『...うるさい///』





だけど





そうは言えない私。








まだ意識がトロン、としたまま。



少し乱れた服を整えて、元の場所へと戻る。







このあとの打ち合わせ中、

私絶対上の空だ。







今現在のこと思い出しちゃうもん。




あぁもう！



何であの人はこんなにも、

私の脳内に麻薬を撒けるんだ？







ホントにリアルな

怪盗キッドだよ。




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