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堕ちる 17 ページ18

ショッピ様は施設の色んな事を教えてくれた。
皆が歓談する談話室。軍人さん達が鍛錬する訓練所。国全体を展望出来る城の屋上。

広すぎる施設。1人で歩いたら絶対に迷子になってしまうだろう。
そんな事を考えていると一際大きな扉の前でショッピ様が立ち止まった。

「最後。ここが食堂です。」

扉越しに大人数の声が聞こえる。

「Aさん朝食まだですよね?」

「はい」

「じゃあついでに食べていきましょ」

「いえ、私…」

口を開いた私を遮るようにショッピ様は扉を開けた。

あんな事があった後だから食欲はないのだけど…

私は渋々扉をくぐり、辺りを見渡す。人が沢山いて賑やかな空間に少し緊張してしまう。

「おー!ショッピとAやん!」

「あ、先輩や」

大きな声がした方を見るとトントン様とコネシマ様とチーノ様とゾム様とひとらんらん様が座っていた。

「飯食いに来たんやろ?俺らも今からやねん。ちょうどええわ。一緒に食おうや」

そう手招きするコネシマ様。ショッピ様の方を見るととても嫌そうな顔をしていた。

「あの…私は」

私は食べないです。そう言おうとした時にはもうコネシマ様に手を引かれ、私は座らされていた。

「俺飯取ってくるんでここで待っとってください」

「あの…ですから私…」

口を開いた私をまた無視してショッピ様は行ってしまった。

暫くしてショッピ様がトレーにお料理を載せて戻ってきた。

「はい。どうぞ」

トレーが私の前に置かれる。

「・・・」

「Aさん。食べないんですか?」

チーノ様が不思議そうに首を傾げながら私に聞く。

「…食欲があんまりなくて」

目の前のお料理はとても美味しそうだが食べる気にはなれない。食べ始めたとしても食べ切れる気がしない。

「でも食べなアカンで?昨日夕飯抜いたんやから」

トントン様がそう言いながら私にスプーンを持たせる。

「・・・」

「そのポトフ美味いで。それだけでも食べたらどうや?」

ゾム様がパンを頬張りながら言った。

「そのポトフの具材の野菜ね、俺が育てた野菜使われてるんだ。だからAちゃんにも食べて欲しいな〜って…思ってるんだけど………いや…?」

「………いただきます」

ひとらんらん様にそう言われてしまえば私は食べるしかなかった。

私はポトフをスプーンで掬い口に含む。

「…おいしい」

私は思わずそう呟く。

「ふふ、ありがとうAちゃん」

そう言いながらひとらんらん様は目を細めた。

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作品ジャンル:恋愛
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明日花(プロフ) - このようなめっちゃめちゃいい作品があるからこのアプリはやめられない!読み終わったあとすぐ一番右のお星様を押しちゃった、、、好きです! (2022年2月13日 7時) (レス) id: 6f8c950d7b (このIDを非表示/違反報告)
シュネー - あ、もう、好きぃ……………。は?もうストライクスリーアウトなんだが。最高かよ。(褒めてる) (2022年1月24日 22時) (レス) id: 1ee7840ed0 (このIDを非表示/違反報告)
陽華 - いつか、pink物となる。私の予感 (2020年9月22日 12時) (レス) id: 4fefb0da81 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の散歩 - ドストライクすぎて逆に鳥肌…。めっちゃハマります!あ、お星さまちゃんと右端押しときました! (2020年5月19日 22時) (レス) id: 7ad76e25a2 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - ドストライクな小説(^ω^)主人公の年齢ってどのくらいなんですか? (2020年5月19日 10時) (レス) id: 7fd9de27a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KIBA | 作成日時:2020年5月1日 18時

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