堕ちる 15 ページ15
服を着替えて私は感動する。
肌触りも良く、サイズもピッタリだった。
(早くマザーのお手伝いしに行かなきゃ)
そう思って私は振り返るが、私は立ち止まる。
忘れていた。私はもうマザーのお手伝いは出来ない事に。
｢マザー…｣
部屋に私の呟きが小さく響く。
マザー達は大丈夫だろうか…。
解放された後はどうなるのだろう。
孤児院は燃えてしまったし、私達に別荘などはない。
行くあてはあるのだろうか…？グルッペン様達が用意してくれるとも思えない。
だって自分達で家を燃やして生き延びた人に家を用意するだなんてあまりにもおかしな話だ。
後で誰かに聞かなければ。家族のこれからを。
そして私のこれからも。
そう思いに耽ていたその時。
コンコン
部屋にノック音が響く。
私はその音に意識を戻され、扉の方を見る。
｢Aさん。ショッピです。開けていいですか？｣
扉越しに少しこもったショッピ様の声が聞こえた。
｢…はい｣
私が返事をすると扉が開き、ショッピ様が部屋に入ってくる。
｢おはようございます｣
｢おはよう…ございます…｣
ショッピ様とは何度がお話した事があるから分かる。何事にも無関心そうだがこの人がとても優しい人だと言う事に。
だけどこの人が家族を殺し、酷い目に遭わせた人達の1人だというのも事実だ。
無意識に肩に力が入ってしまう。
｢…そないに警戒しなくていいですよ。今日はこの施設の案内をするだけやから何もしませんよ。それに…｣
ショッピ様が近づいてくる。そして私の耳元で囁いた。
｢初日からあんまり虐めすぎると壊れてまうので｣
｢ひっ…｣
その囁きに私は眉尻を下げ、一歩後ろに下がる。
そんな私の反応にショッピ様は満足したように口角を上げた。
｢ふふ、初日はこんくらいにしときますわ。
さ、そろそろ行きましょうか。あんまり遅くなると朝食に間に合わんようになる｣
ショッピ様は部屋を出て振り返り、私を見つめる。
ついて来いという意味を汲み取った私は警戒しながらもショッピ様について行く事にした。
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明日花(プロフ) - このようなめっちゃめちゃいい作品があるからこのアプリはやめられない！読み終わったあとすぐ一番右のお星様を押しちゃった、、、好きです！ (2022年2月13日 7時) (
レス) id: 6f8c950d7b (このIDを非表示/違反報告)
シュネー - あ、もう、好きぃ……………。は？もうストライクスリーアウトなんだが。最高かよ。(褒めてる) (2022年1月24日 22時) (レス) id: 1ee7840ed0 (このIDを非表示/違反報告)
陽華 - いつか、pink物となる。私の予感 (2020年9月22日 12時) (レス) id: 4fefb0da81 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の散歩 - ドストライクすぎて逆に鳥肌…。めっちゃハマります！あ、お星さまちゃんと右端押しときました！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 7ad76e25a2 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - ドストライクな小説（＾ω＾）主人公の年齢ってどのくらいなんですか？ (2020年5月19日 10時) (レス) id: 7fd9de27a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KIBA | 作成日時：2020年5月1日 18時
