1，NRCに入学するらしい ページ3
『────NRCに、ですか』
「ええ、そうよ。また招待状が来たの」
俺はA・シルウァーヌ
普段一人称を“俺”にすると叱られるけど、今くらいは許されていいと思う
「最初は突っぱねたけれど、学力は申し分ないわ。途中入学しなさい」
母さんは相変わらずの感情が読み取れない目でそう言う
もう慣れたけどな
「そういえば貴方16歳だったわね」
「こんなに未熟なのにNRCに行くのね」
「大丈夫なのかしら」
姉達がくすくす笑っている
俺は少し苛立つ
だが、反論の余地はない
「未熟だからこそ、よ」
母さんの凛とした声が響いた
先ほどまで賑やかだった部屋がしん、とする
姉さん達って静かにできたのか←
「……貴方はシルウァーヌ家次期当主。一人前、いえそれ以上のインキュバスになってもらわなきゃ困るのよ」
『…』
「それなのに貴方ったら他のインキュバスに比べて落とした人間の少ないこと！たった16人しか落としていないでしょう？」
『…はい』
普通、淫魔は15歳までに20人の人間を落とす
俺は今年17歳
なのにまだ16人しか落とせていない
「……苦手なこともあるだろうと思って一年待ってみたけれど…貴方はシルウァーヌ家の恥だわ。」
『……すみま、せん』
俺は思わず俯く
「……貴方が当主として政界に認められるには
『──NRC、ということですね』
そう付け加えると母さんは頷いた
「そう。だから行きなさい」
『……分かりました。いつから行けば？』
「明日よ。」
『「「「「「「明日!?!?」」」」」」』
「つべこべ言わずに荷物をまとめておきなさい」
『……、はい』
いくらなんでも急すぎないか
でも、母さんの言うことは絶対！
逆らっちゃダメだからな
母さんに行けと言われれば行くしかないし、行くなと言われれば言ってはならない
というか
サキュバスが複数人いる場合は、その中で最も年長のものの言うことを聞くことになり、まあいわゆるボスになる
それでも家長になるのは
俺には姉と妹しかいないから家長の座を求めて争うことは無い
どうやら姉も妹も家長の座に興味はないらしい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
共喰い@誰か・・・私に宿題の答えを・・・・(プロフ) - 面白いですね！更新頑張って下さい！ (8月11日 19時) (
レス) id: 6f0674a1a0 (このIDを非表示/違反報告)
竹原洸(プロフ) - momoakiyamaさん» ﾋｪありがとうございます…！お互い頑張りましょ！ラギー先輩は、はいもう可愛いです。 (2022年8月22日 8時) (レス) id: de670ee21e (このIDを非表示/違反報告)
momoakiyama(プロフ) - 更新お疲れ様です！俺も今更新を頑張っているのでお互い頑張りましょうね！後、ラギー先輩可愛いっスね...！ (2022年8月17日 15時) (レス) @page19 id: e1debee22f (このIDを非表示/違反報告)
鏡の魔女ミロワール(プロフ) - 洸さん» いえいえ！大丈夫ですよ！ (2022年4月17日 10時) (レス) id: ea02e12f92 (このIDを非表示/違反報告)
洸 - まだラスト決めてないんですけど、それ面白そう…！最後の最後まで迷うかもです。すみません。 (2022年4月17日 8時) (レス) id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瑞悠 x他1人 | 作成日時：2022年4月16日 14時
