おれだけ（正門/）4 ページ33
(Aside)
正門「それはわかるけど…」
お兄ちゃんたちはみんなほとんど大人やし
学校ないのは当たり前やけど。。。
正門「うちの事務所は学業優先なんわかってるやんな？」
『…そんなんわかってる…っ！』
正門「学校サボってたら、仕事させてもらえんようになるかもしれへんで？」
そんなこと、わかってる…！わかってるけど…！
正門「それでもええの？」
『…ええわけない…っ』
だんだん自分がイラ立ってく。
『でもっ…』
正門「もう学校から事務所に連絡行っててんで？
それに、Aがメールも電話も出えへんから、連絡もつかへんくてみんな心配して…」
『そんなんわかってるっ！正門くんうるさいっっ』
イライラして、正門くんの言葉を遮った。
『正門くんは学校ないからわからへんよ！』
正門「……わかってんねん。」
『……。』
急に、真面目な顔で見つめられて、
目を逸らせなくなった。
正門「おれも中学校も高校も、仕事しながら卒業して今やねん。Aと出会う前でも仕事しながらみんな学校も行ってたんやからみんなわかってるわ。グループ組んでからやって晶哉もちゃんと高校行ってたん、Aも知ってるやろ」
『…！』
正門「忙しいとき学校行くの大変なんはわかるけど、
今からサボるん？小学生から？
そんなん許されるわけないやろ。
A、この仕事始めるとき「ちゃんと学校行く」って約束してたんちゃうの？」
何も言えへんくなって、目を逸らして叫んだ。
『………っっでもっっおれだけ学校なんはイヤやってんっっ』
正門「A。」
正門くんの手の平で顔を両側から挟まれて前を向かされた。
正門「わかってるけどそれはアカンで。」
『……っっ』
もうおれは泣きそう。
正門「……」
泣きそうなおれの目をじっと見て
顔から手を離してから言われた。
正門「お仕置きやな。約束破って学校サボって、電話も出んとみんなに心配かけたんやから。お尻出し」
『！！』
その言葉に、背中をいやな汗が伝って
お尻がむず痒くなる感じがして、
思わず両手をお尻の下に敷いた。
そのまま、ヒョイッと片腕で抱き上げられて、
机のそばの椅子のところまで抱っこされた。
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作者名：めぐみ | 作成日時：2023年1月27日 12時
