おれだけ（正門/）3 ページ32
(Aside)
みんな休みなんずるい、
と思って学校サボったら、
みんなから連絡来て大変なことになった。
「どこに居るん？返信できる？」
「A、どうしたん？何かあった？？」
「A？とりあえず無事やったら何か返信して」
最初、
ずる休みってバレたら怒られる…
思って電話もメールも無視してたら
もっと大変なことになりそうやって、
けんちゃんのメールにだけ返信した。
どうしよう…そろそろお昼やし、
今から学校行っても今日は給食食べて終わりやし……。
ずる休みなんもうバレてるし……。
そう思って、畳んだ布団の前で悶々としてたら、
ドアがノックされる音が聞こえた。
トン、トン。
ともう1回聞こえた。
正門「A？居るんか？」
正門くんが来た…！
ドアの向こうからもう一度聞こえた。
正門「A〜？」
おれは、そっとドアを開けた。
正門「よかったぁ、居るやん」
ホッとした顔の正門くん。
『おん…』
正門「入ってええ？」
『おん…』
よう見たら、正門くん、
頭に少し寝癖ついてるし、
簡単に急いで着てきたみたいな格好で、汗すごいし、
もしかして急いで家を出て探してくれてたんかな…。
『…おれのこと探してくれてたん…？』
近くの座椅子に座った正門くんは頷いて、
おれのことを向かい合わせに抱っこしてくれた。
正門「寮出たのに学校来てへん言われたら、
何かあったと思うやろ。心配したで。」
正門くんもオフやったのに
おれがずる休みしたから心配して
ずっと探してくれてたんや。。。
申し訳なくて目が見れへん。
正門「なんで学校行かへんかったん？」
『今日みんなオフやのにおれだけ学校でイヤやってん……』
正門「ホンマにそれだけ？」
『それだけ…』
正門「それで学校サボって、ホンマに休めたか？」
『…ずっとどうしよって思ってイヤやった……』
正門「そうやんな。風邪ひいたとかのときはしょうがないけど、何でもないのに休みたいからって学校休んだアカンで。」
『…おん…でも…』
正門「“でも”何？」
『…でも…みんなオフで学校ないのにおれだけ……』
正門「それが嫌やってんな」
『おん……』
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作者名：めぐみ | 作成日時：2023年1月27日 12時
