A! と驚く僕の夢7 (ページ25)

今日:2 hit、昨日:18 hit、合計:34,505 hit

涙を拭っていこう（リチャ/、誠也/）9 ページ25

(正門side)

『…ひっく…ひっく…ごめんなさいぃっっ…せーやくん…っごめんなさいぃっっ…』

お尻痛いし甘えたな中、立たされて泣いてるAは
もちろん丈くんと那波の話なんて聞いてるはずもなく、

ただただ泣いて誠也くんを呼んでる。

誠也「反省したか？」

『…っ……っ…リハ…っとめてっ…ごめんなさいぃ…っ』

誠也「わかったんやったらええわ」

誠也くんが後ろから近づいて、
足元にずり落ちてたAのパンツとズボンを穿かせた。

『ふぇ…っ…っ……ぇっ…』

終わりを告げるように、背中を優しくポンポン、
とたたかれて、

Aはくるりと振り向いて
誠也くんに抱きついた。
『……っうわぁぁぁぁぁぁんっっごめんなさいぃぃっっ』

Aの背中さすってる誠也くんが、
「あとで那波ともちゃんと仲直りせえよ？」
って優しく言うたのが聞こえた。

『おんっ…っ…うわぁぁぁぁぁぁんっっ』

まだ泣いて甘えてるけど、
Aも今度は素直に頷いた。

誠也「まだ泣いとるんか笑」

『だってぇぇぇ…っっふぇぇぇぇぇぇぇぇんっっいたかったぁぁぁ…っ』
そっとお尻をさすりながら言う。

その幼さを見ると、
ただの仲良しなだけやなくて
那波の面倒見の良さでAと那波の関係が
上手くいってる部分があるのを改めて感じる。
あとで那波に、いつもありがとうって言うとかな。

もちろん那波もイヤやないやろけど、
こんな小っちゃいAにいつも合わせて
くれてるんやから。

ひとしきり誠也くんに甘えたあと、

Aは、帰り支度してる那波のところに行った。

まだめちゃめちゃ泣き顔のまま、
『…那波くん…っ』
言うて見上げた。

那波「ん？」

『…ごめんな…っ…っ…怒ってごめん…っ
那波くんが…っ何回もっ…ごめん言うてたのにっ…
ごめんなさいっ……っ…』

那波「ええよ。Aが楽しみにしてたアイス、
勝手に食べてごめんな」

『…ううん…っ…っ』

那波「あと、この傷も」
そんな目立たへんけど、Aの右目の下に
細く入った傷を親指で触って那波が言う。
那波「わざとやなかってん。でもごめんな」

『……っ…』
泣きやんでたはずのAが、
また目に涙をいっぱい溜めてる。

那波「なんで泣くん？痛かった？」