A! と驚く僕の夢7 (ページ20)

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涙を拭っていこう（リチャ/、誠也/）4 ページ20

(正門side)

そのあとのリハでは、
さすがに、Aが那波に喧嘩を吹っ掛けるようなことはなく、全員で集まれる貴重な時間をリハに充てた。

Aも、痛いお尻さすりながら
なんとかリハに付いてきてた。

全体のリハが終わったら、
リハ室の隅っこに、
Aと那波が正座させられてる。
その2人の前に椅子を置いて誠也くんと丈くんが座ってる。

(Aside)

さっきリチャくんにおしりぺんぺんされたから
正座してると足がお尻に当たって少し痛い。
もぞもぞ動いてみてもやっぱり痛い。
『……おしり痛いから座りたない……』

誠也「ええから座れ」

丈「そもそもなんで喧嘩してたん？那波」

那波「俺が間違えてAのアイス食べたからです…」

丈「そんな理由！？」

『そんな理由ちゃうもんっ楽しみにしてたのに…っ！！』
少し収まっていた怒りがまた沸いてきた。

那波「ごめん……」

誠也「だからってリハ中に喧嘩してええわけちゃうやろ、A」

『…それは…！…踊ってるとき那波くんの手がぶつかったから…』

那波「それもごめん…わざとやない…」

『でもっっ…』

誠也「喧嘩するなら外でやれ、A。何をお前ひとりでいつまでも怒ってんねん、リハに喧嘩持ち込むな」

丈「みんな集まれる時間限られてるの、わかってたやんな」

誠也「取っ組み合いの喧嘩してリハ止めるなんてどういうことなん？俺ら全員、お前らの喧嘩に付き合うてる場合ちゃうねんけど」

那波「ごめんなさい…」

誠也くんに言われて、那波くんは泣きそう。
でも、それがおれはもっと気に食わん。

丈「みんなに迷惑かけたんやで」

『…でもおれは悪ない…那波くんが悪い…』
おれがボソボソ言うたら、

那波くんが焦っておれの肩に手を置いて
言うの止めさそうとした。
那波「A…っ」

『なんで那波くんが悪いのにおれもまだ怒られるん？
もうリチャくんにおしりぺんぺんされたのに…！』

誠也くんが、ふぅーーと長い息を吐いた。
誠也「……丈、もう話切り上げてええ？」

丈「いや、ちゃんと話しとこ」