A! と驚く僕の夢19

体調を崩したら（大吾/那波）2 ページ18

(那波side)

小島「ほんま手ぇかかるわ」

そう言うてる小島くんは
全然迷惑そうちゃうくて。

大晴「このまま添い寝かも」
小声で言うてる大晴くんも優しい顔してて。


小島「那波にうつらんとええな」

那波「おれはだいじょぶ。いつもAだけやもん、熱出すん」

小島「ほんまにAばっかやなぁ。
那波のが忙しい感じするけど
ちゃんとしてんねんな、体調管理。さすがやな」

そうなんか、そうちゃうんか、
たまたま丈夫なんかもしれへんけど。



熱出したらすぐお兄ちゃんたち来てくれて
めちゃめちゃ甘えてるAが、
うらやましい。

















次の日には、Aの熱も下がってた。

リハで一緒やったとき、

Aと2人になって
おれはボソッと言うた。

那波「Aは熱出したらいつもこじまくんとか来てくれてええなぁ」

『ん？おん』

那波「いっつもやさしいやん、でも熱あるときいつもよりもっとやさしいやん」

『那波くんもおねつ出たらだれか来てくれるんちゃうの？』

那波「おれ、そもそも熱出さんし」

『ええなあ、病院行かんでええやん』

那波「そういう問題なん？」

『けんちゃんとかたいちぇとか来てくれるんはうれしいけど、病院はイヤ。』

那波「まあ、そうやろな」





そんな話をしてたら、

もしかして、おれも熱出した言うたら、

だれか来てくれてめちゃめちゃ優ししてくれるんかも…？

て思いついた。いつもAばっかやし。
たまにはええやろ。













次の日の朝。

『那波くんー、おきてー』

布団の中で、目は覚めてるけど
寝たふりしてたら、
Aに起こされた。

那波「おん…」

『どないしたん？』
いつもAよりおれのが早く起きるから、
Aが、布団の横に寝癖だらけの頭で
眠そうな顔で座って不思議そうにしてる。
『おれより起きるんおそいん、めずらしいやん』

那波「あたまいたい…おなかもいたい…」

『えっ！？だいじょぶなん！？』

那波「…だいじょぶ…」

『ねつ、はかったほうがええやんな？』
Aが、寝起きで急にあわあわし出して
体温計を背伸びして高いとこから取って、
近くにあった何かを落とした音と『いったぁっ…』
言うてるんが聞こえたあとすぐ、
『はい』てケースごと手渡された。

『おれのかぜうつったんかも〜…
ごめんな、那波くん……』
しゅん、として布団の横に座っとるAを
見ると罪悪感が芽生える。

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