A! と驚く僕の夢18

ちび同期兄弟(大晴/空野、(丈/那波)) ページ8

空野くん小2、那波くん小4

(那波side)

『なんで怒るん！？那波くんがわるいっっ』

本番終わってステージから下がってきたら、
すぐんとこでAと喧嘩になった。









原因は、今朝変更になった演出で、
立ち位置が1か所変わったんを
Aが全然話聞いとらんかって
ひとりで間違えたこと。

それが、何組かペアで踊る演出で
俺とAのペアでセンターで踊るとこやって、
俺は今朝、話聞いてたから、
わかっとって新しい立ち位置でやったら、
Aと合わんかって、

俺ら2人が目立つとこやったから、
公演終わりに俺がAに軽めに
「今朝、あの曲立ち位置変わったやん。
話聞いてへんかったやろ」
言うたら、

ほんっまに完っ全に今朝上の空だったらしいAは
『ちがうっ…那波くんがまちがえたんやんかぁっ』
ってまず拗ねた。

那波「違うて。今朝、変わったやん。
話聞くときAも居ったやん。
拗ねんといて」

『すねてへんっっ！！』
ムキになって
怒ったAが俺の胸を両手で強く押してきた。

那波「押すなや。こんなとこで。危ないやろ」

『だって…！おれがまちがえたみたいになったぁっっ』

明らかに、Aだけ周りのペアとも
違う動きなったから、
ほんまは間違えたんAも気づいてて、
悔しくて拗ねとる。

那波「間違えたんやって。しゃあないやん」

『合わせてくれてもええやんかぁっ』

もう、むちゃくちゃ言うやん。
確かに、俺やなくてもっと踊り慣れとる人やったら
とっさにAに合わせられたかもしれんし、
たぶんAやったら器用やから
逆に俺が間違えて前の立ち位置で踊ったら
合わせられたかもしれんけど、
俺には出来んかった。

那波「そんなん、無茶言わんといて」

『むちゃちゃうもんっ』

那波「もう……ええけど。
明日からちゃんと話聞いといて。」

拗ねてるAに、
これ以上、今言うてもアカン思って、
それで終わろうとしたら、

『なんで怒るん！？那波くんがわるいっっ』

ってめちゃめちゃ拗ねとる。

その言葉に俺がもし言い返したら、
もう完っ全に喧嘩なる思って、
俺は何も答えんと、
Aに背を向けて廊下を歩き出した。

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