A! と驚く僕の夢18

一緒がうれしくて（誠也/空野）8※ ページ44

(誠也side)

誠也「みんな心配したんやで。」
パンッ！
『うわぁぁぁぁぁんっごめんなさいぃぃっっうそついてごめんなさい〜っわぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ！！
せーやくんっリチャくんっごめんなさいぃぃっっ』

やっと“ごめんなさい”か。世話焼けるで。

誠也「もう「頭痛い」なんか嘘ついたアカンで？」

『はぁいっ…！うわぁぁんっごめんなさいぃぃっ』

誠也「最後1回ペンして終わり。」

『ヤっヤっっっ！！』
Aのお尻の下の方を、
戒めのように、少し強めに叩いて
叩いたあとも手を留めた。
パァンッッッッ！
『っっうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっごぇんなさいっっっ！！わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ』

リチャ「うるさ…っ」
言いながらリチャが笑っとる。

Aのお尻から手を離したら
小っちゃなお尻が少しだけ赤くなっとる。
俺が何も言わんうちに、
Aは膝の上からよじ登るように
俺にしがみついてきて勝手に膝の上に不格好に
座ってわんわん泣いとる。
『うわぁぁぁんっせーやくん〜っごぇんなさいぃぃぃっ』
しがみつき方半端ないで。
小っちゃい両手が背中のシャツぎゅーっと掴んで
顔も胸に押し付けてきて離れへん。

誠也「ん。もう怒ってへんで。」
小っちゃな丸まった背中を優しく、
ぽん、ぽん、とした。

『わぁぁぁんっっよかったぁぁ…っっ！
せーやくんっ…っにっっ…しらん言わっ…っれるんっ…っイヤっ…っっやってんっっ…っ
さみっ…っしかっっ…たぁぁっっっ…ふぇぇぇぇんっ』

誠也「そんな泣かれる思わへんかってん」
思わず苦笑いする。

『せーやくん〜…っ！！うわぁぁぁんっっ』

誠也「ご、ごめんなっ、寂しかってんなっ？」
焦って、まだ大泣きのAの背中をさする。

リチャ「いつまで「知らん」言い続けるんか思ったわ」

誠也「とめてや」

リチャ「いや、何か考えとるんやろ思って」

そう言われると何も言えへん。
引っ込みつかん俺の子どもっぽいとこ
出てもうたとかよう言わん。

リチャ「ほら、早よ泣きやまんと、那波と帰られへんで」
リチャがAの背中をとん、とたたいたら、
ようやく、少し泣き声がおさまってきた。



相変わらず、俺にぎゅーっとしがみついとるけど。

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