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おもいこみ(晶哉/空野、誠也/空野)16 ページ34

(誠也side)

『…っっ…ひっく…ひっく…うぇ…っ…っ』
まだ泣いとる。まったくしゃぁないな。
『…っ…まだ…っ…っかえるん…っいややぁ…っ』
それは聞き取れたけど、最後、
ほんまのほんまに小っちゃい声で。
『…っ…だっこぉぉ…っっ…せーやくん…っっ…』

誠也「……。」

それがあまりに幼くて、
「しゃぁないな」って、

Aを抱っこして立ち上がった。
Aはコアラみたいに足までしがみついてきとる。
顔は俺の肩んとこに伏せたまんま。
『…ひっく…ひっく…ぐず…っ…っ』


大晴「え、せーやくん、A抱っこするんすか?」
どうせ泣きまくるやろから
抱っこかおんぶ待機してたみたいな大晴が
ちょっとびっくりして声かけてきた。

誠也「やって、離れへんねんもん」

大晴「え、俺が抱っこしますよ」

それには、顔を伏せたままAが無言で首を横に振る。

誠也「たいせーやとアカンのか」

『……っ…せーやくんっ…っ!』
めちゃめちゃ小っちゃい泣き声で返してくる。
完っ全に甘えん坊なっとるA。

大晴「A、どんだけ世話焼けるん。
せーやくん、重ないですか?」

誠也「重いっちゃ重いけど…まあ大丈夫や」

晶哉「俺、せーやくんの荷物持ちますね」

『…っ…ぐすっ…ひっく…ひっく…ぐすっ…』

相変わらずAはまだ泣いとる。

誠也「そんな泣かんでええ。痛かったやんな?」

とりあえず楽屋から廊下に出て、
さすがにこのまま駅まで外歩くわけいかんから
ある程度、Aを落ち着かせんと。

落ち着かせるように、Aの小っちゃな背中を、
とん、とん、とん、とん、と優しくたたきながら
廊下を行ったり来たり。

『…ひっく…いたかったぁぁ…っごめんなさい…っ…』

誠也「痛かったんやな」

『…っ…グズっ…もう…っ…しごっ…っとっ…っときっ…っゲームっ…っせえへんっ…っ…ひっく…ひっく…せーやくんっ…っごめんなさいぃ…っ…』

誠也「わかったから。大丈夫やから。さっき充分反省したやろ?もう“ごめんなさい”はええって」

左腕でAのお尻の下を支えて
顔を伏せたまま泣きじゃくるAの背中を
あやすように右手でとんとんしながら、
廊下をゆっくり歩く。

3〜4歳の小っちゃい子みたいに
Aが泣きじゃくって甘えてくるから、
そうせざるを得ない。

『…っ…ひっく…ひっく…おしっ…ぃっ…
ぺんぺっ…っ…』

誠也「ん?何?」

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めぐみ(プロフ) - なつきさん» コメントありがとうございます!感想いただけて嬉しいです♪空野くん可愛いって言っていただけて嬉しいです。Aぇメンバー間のやりとりが書いてて一番楽しいので、大好物なんて本当に嬉しいです!!これからも頑張って書いていきますね♪ (10月24日 3時) (レス) id: 7e6c597a49 (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - いつも更新楽しみにしています♪ 空野君もすごく可愛いしAぇのメンバー間のやり取りが大好物です!笑 これからも頑張ってください!♪ (10月23日 11時) (レス) id: e139e6059b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めぐみ | 作成日時:2023年9月30日 10時

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