小っちゃいから…（晶哉/空野）16 ページ39
(Aside)
小島「うえ？何が？」
『……あの小っちゃい子さきたすける思ったらすぐおれんとこ来てくれたから…おにいちゃん…』
晶哉「当たり前や」
小島「俺らの大事なAに何してくれてんねん。なあ？」
晶哉「なんや、それで泣きそうやったん？」
小島「Aさっきまで拗ねてたんも、晶哉が他の子んこと「かわいいな〜」言うてたん見て「おれより可愛いんや…」思って嫉妬したんやって。なあ？A」
『けんちゃん…！言わんといて…！』
耳まで熱くなる。恥ずい。そんなん言われたら…！
晶哉「そうなんっ？」
お兄ちゃん笑ってるやん。
『……ちがう……！』
小さい声で言うて目ぇ逸らした。
晶哉「そんなんなんぼでもするで。A可愛い〜！可愛いなぁー！」
お兄ちゃんがわざとらしく両手で頭を撫でて
腕でぎゅっとしてきた。
『いやや…！「かわいい」はええから…！』
恥ずいから軽く押し退けようとしても
まだぎゅーされとる。
小島「A、ホンマに可愛い」
けんちゃんまで、そんなん言葉にして
言うてくるん珍しいのに。
わざわざ言われて、顔が熱い。
晶哉「安心した？」
『……「きらい」言うてごめんなさい……
ほんまはきらいちゃう…』
晶哉「わかっとるて、そんなん」
小島「それで？ホンマに、どこか怪我してへんやんな？」
『してへん。ちょっとおでこゴンッてなっただけ』
小島「危なっ、下向いてたからおでこやったけど、
Aが前向いとったら目か鼻やったで。」
晶哉「ホンマ危なかったな。まあ、いつも走るんはAもやから人のこと言えんけど」
『…走らへんもん…！』
小島「…にしても、まだ小4ぐらいの子より小っちゃいんやな、A」
『けんちゃんうるさい…！』
小島「小っちゃいほうが可愛くてええやんー」
後ろから、両肩の上から腕を伸ばしてぎゅっとされる。
『おれはもっとおっきなりたいのに…！』
振り返って、首が痛くなるぐらい見上げてけんちゃんの顔を見た。
晶哉「まあ、ええやんか、早よ食お」
『はーい』
ケータリングんとこ行ったら、
今度は関東の中学生高校生ぐらいの
グループ入ってる子たちが
お兄ちゃんとこ来て引っ付いてて、
今度は『おれのー！おれのお兄ちゃんー！』
って横から抱きついて奪い返しに行った。
「可愛いからAもそのまま写真撮ろ」
言われて、両側からお兄ちゃんに
抱きついてる写真取られた。
でもお兄ちゃんはおれの！！！
“おしりぺんぺん”か…？（正門/空野）→←小っちゃいから…（晶哉/空野）15
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めぐみ | 作成日時：2023年9月16日 23時
