小っちゃいから…（晶哉/空野）12 ページ35
(Aside)
楽屋に入ったら、
もう何もかもイヤで、
隅っこで、普通に座ろうとしたらお尻痛いし、
床に膝を着いてだんご虫みたいに背中をまるめて
伏せた。
リチャ「A、どしたん？そんなとこで。
お腹痛い？」
リチャくんに背中に手を当てられて、
首を横に振る。『ちがう…』
リチャ「何？どしたん？」
『…もうイヤやねん…おにいちゃんきらい…みんなきらい…』
リチャ「は？何？なに？」
『…もうイヤ…』
リチャ「何か拗ねてんなぁ。どっか痛いんやなかったら、まあええけど」
それだけ言われて、
リチャくんは離れてった。
誠也「え？空野はどしたん？」
リチャ「なんかわからんけど拗ねてる」
誠也「拗ねてる？？具合悪いとかちゃうくて？」
リチャ「もうイヤやぁって拗ねてる」
誠也「なんかあったん？」
リチャ「全っ然わからへん」
誠也「正門、知っとう？」
正門「いや、俺も戻ってきたときからずっとあれなんで。俺が声かけたら反抗して余計に拗れるかもしれへんから放っといてます」
誠也「そうなん？」
誠也「空野、何拗ねてるん？」
『……。』
誠也「佐野に怒られたから拗ねてるんか」
『ちがうもん…っ』
誠也「それやったら何を拗ねとんねん」
『……』
誠也「誰かと喧嘩した？」
それには、顔を伏せたまま首を横に振った。
誠也「空野」
誠也くんに、肩を軽く引っ張られたけど、
振り払ってまた伏せた。
誠也「もう、しゃあないなぁ。休憩終わるまでに機嫌直してや」
(晶哉side)
楽屋戻ったら、Aがアルマジロみたいに
丸まっとる。
他のメンバーに、「あれどうしたんすか？」
って聞いてみても、
リチャ「もうイヤやぁって、みんなきらい、て拗ねてる」
ぐらいしかわからへんくて、
逆に俺が、「さっきから拗ねてるん？
晶哉に叱られたから？」って聞かれる始末。
晶哉「いや…全然、さっきはニコニコして終わってたんで。。。ずっと拗ねてるとかちゃうと思うんですけど…」
とりあえずAの近くに行く。
Aの横にしゃがんで、
小っちゃい背中に手をあてて声をかける。
晶哉「A、どしたん？」
『…もうイヤや。。。おにいちゃんきらい…』
晶哉「えっ？なんで？」
『…もうみんなきらいっ…』
伏せた幼い声が返ってくる。
晶哉「何が？誰かに何か嫌なこと言われたん？」
『ちがうっっ…』
晶哉「それやったらどないしたん？」
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作者名：めぐみ | 作成日時：2023年9月16日 23時
