A! と驚く僕の夢17 (ページ29)

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小っちゃいから…（晶哉/空野）6 ページ29

(晶哉side)

泣きながら頷いたAを見て、
歩き出したら、
しがみついてるAを引きずるみたいになって、

仕方なしに抱っこして歩き始めた。
晶哉「もう、何なん？」
呆れながら、
抱っこで目線が近くなったAの顔を見る。

『だっっ…ってっ…っ…っおし…ぃっ…ぺんぺっ…っ…イヤっ…っっやって…っ』
めちゃめちゃ泣きじゃくっとるAは、
小1の頃に戻ったみたいに幼い。
『ごめ゛んな゛さい゛ぃぃぃぃ…っ』
びーびー泣いとる。

あいてるっぽい部屋を見つけて入りながら
声をかける。
「もう、お尻叩かれなわかれへんの？Aは。」

『わかるぅぅぅっっ…っ…っわかるからぁぁっっ』
腕の中で、足を小っちゃくパタパタして幼く泣いてる。

晶哉「わかるんやったら、今日何回もチャンスあったんちゃうん？」

『そおやけどぉっっごめ゛んな゛さい゛ぃぃ…っ』

晶哉「“ごめんなさい”はわかった。けど今さら“ごめんなさい”でお仕置きなくならへんて。」

『うぇぇぇぇんっっイヤやぁぁぁっっ』

手近にあったパイプ椅子に座りがてら、
Aを下ろして目の前に立たせた。
何年経っても少し身長伸びたぐらいで変わらへん
この、座ったらちょうどええぐらいの目線。

小6と思えへんほど幼くえぐえぐ泣いて
手の甲で涙拭っとるけどあとからあとから涙出とる。
お仕置き宣告されて今さら焦っててんな。
いつものパターンや。

晶哉「A、仕事は責任持ってやらな。他の子と遊びに来てるんちゃうで。
俺ら何回も言うたやんな、他の子と仲良くしてええけどリハはちゃんとやりって。」

『はぁいっ…っ…ひっく…ひっく…』

晶哉「俺とか大晴くんとか、今日何回も「ここで待っとき」言うたけど、その度聞いてへんかったやんな」

『っごめんなさいぃぃ…っっ…ちょっ…っとならっ…ええか思っっ…っって…っっすぐっ…もどれる思ってっ…』

こんな広い会場ちゃうくても
すぐ迷子なる奴がなんで
ドームでどっか行ってもすぐ戻れる
思えるんか、全くわからへんけど。
大事なんはそこちゃうから、突っ込まんとく。

晶哉「戻れへんやろ。戻れへんから俺とか大晴くんとか付いてるんやろ。言うこと聞かへんねやったら意味ないからやめるで、バラバラで移動にしてもらうで。」

『…っ…っそれはイヤぁぁ…っ…』