小っちゃいから…（晶哉/空野）5 ページ28
(晶哉side)
晶哉「せえへんわけないやろ」
『え…！』
急にピタッと止まられて、
俺が後ろに引っ張られて転びそうになった。
晶哉「もうっ、急に止まらんといて」
『いややっおしりぺんぺんっイヤっっ』
首を横に振って駄々こねる。
今さら泣きそうになっても遅いねん。
晶哉「ええから付いて来い」
『いややっっイヤやってぇぇっ』
Aが全力で腰を引いて、
手を引っ張っても付いて来おへん。
『うわぁぁぁぁんっっおしりぺんぺんイヤやぁぁっ』
泣きながら手を離そうとする。
何なん。もう、そんな大声で泣いて言うても恥ずかしないん？ここ廊下や。
Aはホンマにわからん。
晶哉「ええから、来いっ」
『イヤやっっおしりぺんぺんいやぁぁっっふぇぇぇぇぇぇぇんっっ』
晶哉「こっち来いって。抵抗しすぎやって！」
ここでそんな大声で抵抗されても困る〜。
『イヤや！お兄ちゃんゆるしてええっ』
晶哉「とりあえず話はあっち行ってからやっ」
『うわぁぁぁんっっ！！イヤやぁああ！』
埒が明かんぐらい全力で抵抗されて、
ここ廊下やし困ってたら、
「A、佐野からやなくて俺のほうがええ？」
って低めの声でAの後ろから聞こえて、
Aがビクッとして腰を引くんをやめた。
誠也「A、そうなん？俺はいつでも準備できてるけど。そんな抵抗するんやったら、ここでやってもええで。」
誠也くんに後ろから、さっきのんでヒリヒリなはずのお尻にぽんぽん、と手を当てられて、
さっきまで必死に俺から遠ざかろうとしてたAは、いきなり俺の腰に両手でしがみつくように飛びついてきた。
『イヤやっせーやくんからはイヤぁぁぁぁっっ
おにいちゃぁぁぁんっっっうわぁぁぁぁんっっ！』
今度は助け求めるみたいに見上げてくる。
誠也「何？イヤなん？」
『イヤやぁぁぁっっ！せーやくんのおしりぺん、めっっちゃ痛いもん〜！うわぁぁぁんっっ！』
俺のは痛ない言われてるみたいで心外やけど、
Aはさっきと打って変わって俺に
しがみついてる。
誠也「それやったら佐野の言うこと聞いて付いてったほうがええんちゃう？」
『ついてく！っ…っ…ひっく…ひっく…ついてくからぁぁっ…っ』
しがみついとるAが泣きながら見上げてくる。
せーやくんと目ぇ合って、
無言であとよろしくみたいなアイコンタクトに頷く。
晶哉「ちゃんと付いて来るん？」
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作者名：めぐみ | 作成日時：2023年9月16日 23時
