A! と驚く僕の夢17 (ページ27)

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小っちゃいから…（晶哉/空野）4 ページ27

(Aside)

怒りを押し殺した低い声で誠也くんに言われる。
「「痛い」ちゃう、ちゃんと謝り」

『ごめんなさいっ、リハとめてごめんなさいー！』
泣きながらいろんな方向に頭を下げる。

お兄ちゃんたちも一緒にみんなで頭下げてくれてて
とりあえず、その曲のリハはもう一度やり直して、
無事終わった。

晶哉「A、どこ行ってたん？」
ステージから下りながら、
お兄ちゃんの目がいつもと違う。恐い…！！

『あ、あのな、えとな、
さっきな、仲良くなった子たちといっしょにな、
しゃべってたらちがうとこおってな、それで、、』

晶哉「「絶対待っとき」言うたやんな」

『それは……』

真剣な顔で言われてステージ下で固まってたら、
5人が次々下りてきて、

晶哉「俺が連れて来なアカンかったのに、
ほんまにすんませんでした！」

ってお兄ちゃんが深々と頭を下げてる。

小島「いや、今日のAは捕まえとくん無理やった」

大晴「捌ける前にどっか行ったんやろ、晶哉のせいちゃうって」

(晶哉side)

ホンマは俺がAの出捌けに
責任持たなアカンかったのに、
俺がAを見失ってリハ止めた。

メンバーに謝ったら、
小島くんと大晴くんが同情したみたいに
声かけてくれた。

正門「そうやな、晶哉の言うこと聞かんかったAの責任や」

『…ま、まいごなるとおもわへんかって…』

リチャ「迷子ならんように言うこと聞き言うてんねん」

誠也「A、あっちでお仕置き」

『！！イヤ…っ！』

晶哉「せーやくん。俺が叱っときます。」

誠也くんの前から一歩下がったとこやったAが
きょとんとして見上げてきた。
『…え…！？』

晶哉「Aが俺の言うこと聞いてくれな本番も危ういんで。俺がちゃんと叱っときます」

薄暗いステージ下でも誠也くんが俺を見て
ふっと優しく笑ったんがわかった。

誠也「わかった。佐野に任せるわ」

『えっ…？…え…？』
戸惑って俺と誠也くんの顔を交互に見とるAの
腕を引いていく。

『お、おにいちゃん、こんどからちゃんと待ってるっ…からっ…』
小走りで付いて来ながら
様子をうかがうように首が痛くなりそうなぐらい
見上げてくる。

晶哉「勝手にどっか行くん今日何回目なん？はしゃぎ過ぎやろ」

『だって…でもぉ…』
焦るAが『おにいちゃんっっ…おしりぺんぺんっ…せえへんやんなっ？』て転びそうになりながら
手を引かれるまま付いてきながら聞いてくる。