花火があったら番外編（大吾/那波）4 ページ15
(那波side)
大吾「答えんくてもわかるで。
Aが花火しよ言うたんやろ？
それで？アカンてわかってたのに、
なんで「やめとこ」言わんかった？」
那波「…うっ……っく……っ…っ…」
那波「…うっ……っく……っ…っ…」
大吾「那波？ちゃんと教えて？」
那波「…っ…ことわったら…っ…っ…
…Aが泣きそ…っ…やってっ…っ…っ…
…っかわいそ…っ…っやってっ……
もう…またっ…しばらく会えへんっ…っのにっ…」
大吾「Aにお願いされて可哀想なって
一緒にやったけど、
那波はホンマはアカンてわかっててんな？
わかるやんな、そら。あんなとこで
花火した危ないもんな？」
那波「…はいっ…っごめんなさいっ……っ」
大吾「「ごめんなさい」の前に聞いてや。
さっき火事なるとこやったんやで、
Aがちょっと火傷したぐらいで済んだけど。
ホンマに火事起こして大騒ぎなってみ？
明日のネットニュース、
「◯◯会場でぼや騒ぎ。
なにわ男子とAぇ! groupの年少メンバーの花火が原因か」みたいなんでめちゃめちゃ騒がれるで。
名前出ぇへんくてもすぐ特定されて叩かれるで、
Aも。」
ひっくひっく苦しい中でも、
ハッ…となって息を呑んだ。
大吾「それやなくても、もし火事なってあの倉庫から出られへんくなってたら、どうなってた？」
サッと血の気が引いた。
無事でいられへんかったかもしらん。。。
大吾「Aがそうなるんと、
花火できひんで泣くんと、
どっちが可哀想？」
那波「うぅぅ…っ…」
言われとることがわかりすぎて苦しい。
大吾「Aが火傷してもうた、
スタッフさんやみんなに迷惑かけた、
だけでも充分悪いことやけど。
そこまで考えられるん、年上の那波だけやで。
Aは「花火したいー」のあと
「大変なことなった！」いう気持ちだけで、
わかってへんよ、たぶん。
そこ、那波がちゃんとAをとめたらな、
アカンかったんちゃう？そろそろ。」
那波「はい…っ」
涙で声が掠れる。
大吾「Aとおんなじ立場でいたずらするだけでは、アカンで、今回みたいなんは。
危なすぎたやろ。」
急に苦しなってボロボロ涙が出てくる。
「はい…っ…ごめんなさい…っっ」
大吾「なんで叱られとるかわかった？」
那波「はい…っ」
大吾「うん、それやったら、そこの壁に手ぇ付き。」
那波「えっっ…！！」
さっきまでの優しい口調から一変して、
淡々と、壁を指さして言われて
体中に一気に焦りが走る。
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作者名：めぐみ | 作成日時：2023年9月16日 23時
