のぼりたいお年頃（誠也/空野、正門/空野）7 ページ39
(誠也side)
『しつれいします！』
一応挨拶だけはするけど、小っちゃい手で
少しお尻さすりながら
自分の楽屋みたいに空野が入ってくる。
そういうとこ図々しいけど人懐っこくて
憎めへん。
『せーやくんっ』幼い声が聞こえて
予想通り、ただ座ってただけの俺の背中に、
後ろから乗っかってきた。
誠也「何やねん、重い」
小さい手を前に垂らして
乗っかってる空野はニコニコしてる。
リチャ「A、また泣いたん？目ぇ赤いで」
振り返って見てたリチャが、
空野の顔を見て呆れながらも言う。
『おん。そお。せーやくんにおしりぺんぺんされて痛くて泣いた。』
リチャ「ケロッとしてんなぁ。目ぇ冷やしとき」
『はぁい』
面倒くさそうにしながらも、
リチャがタオルを濡らして絞って空野に渡した。
やっと背中から空野が下りたかと思ったら、
今度は背中合わせにくっついて座って
寄りかかってくる。
きっとそうやって目の上にタオル乗せて
冷やしとる。
『…せーやくんさっきはごめんなさい…』
急にしおらしい声のトーンで謝ってくる。
誠也「“ごめんなさい”はさっき散々聞いたわ。
もう怒ってへん。そんな何回も謝らんでええ」
『おん』
ホッと空野が息をついたんがわかった。
『たすけ来てくれてありがとお』
誠也「おう」
『もうおちるおもったらせーやくん来てくれた』
誠也「うん、たすけて言うてたもんな。
もうやったアカンで」
『はい』
素直やん。怖かったんやな、自分でも。
もうほんまに空野は、
幼くて目が離せへん。
そうやって、数分、甘えてくっついて
きてたかと思えば、
背中から離れてすぐ、
リチャのメイク道具の何か勝手に触って
『これ何なん？おえかきできるん？』
て落書きしようとしとって、
リチャ「ひとの物、勝手に触ったダメです！
わかりましたか！？」
てリチャからかなり軽めに叱られてて
『はぁい』
ってへらへらしてまた俺の背中に乗っかってきた。
誠也「また乗るん？」
『のる〜』
のぼりたいお年頃の空野は
ほんま目ぇ離せへん。
車内で動き回ったら（誠也/空野）→←のぼりたいお年頃（誠也/空野、正門/空野）6
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めぐみ(プロフ) - なつきさん» リクエストいただいたお話、更新しました！気に入っていただけたら嬉しいです。感想お待ちしております♪ (9月5日 2時) (
レス) id: 7e6c597a49 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - なつきさん» リクエストありがとうございます！凄い具体的でイメージ浮かびやすいです、ありがとうございます。最近書くペース落ちてるのでお待たせしてしまうかもしれませんが、楽しみに書かせていただきます♪ (8月29日 20時) (レス) id: 7e6c597a49 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - できたら正門くんが誠也くんに注意されてる所も書いていただけると嬉しいです！ (8月29日 3時) (レス) id: 8f7057a5d9 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - いつも最高の作品ありがとうございます！できればリクエストお願いします！正門くんと空野くんのお仕事で空野くんがイタズラばかりしてスタッフさんを困らせたけど、その日正門くんが失敗続きだったこともありお仕置きはせず。それが誠也くんにバレてお仕置き→ (8月29日 3時) (レス) id: 8f7057a5d9 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - あさん» ありがとうございます！シートベルト外す未遂じゃなくて外させちゃいましたが笑、UPしましたので喜んでいただけましたら嬉しいです！ (8月27日 23時) (レス) id: 7e6c597a49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めぐみ | 作成日時：2023年7月20日 10時
