A! と驚く僕の夢14 (ページ43)

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もう少し頑張るとき（誠也/空野、桐山/空野）4 ページ43

(Aside)

『あ…ちゃ…ちゃいます』

いつもは、そもそもおれは遅刻はほとんどせえへん。

照史「Aんとこのお兄ちゃんらはAが遅刻しても何も言わへん？」

『あっ…いやっ…せ…せーやくんは、
「学校とかないときは30分前には入るようにしい」って
教えてくれたし、
お、おれもいつもはちこくしてへんけど
もし遅刻したときはめちゃめちゃお尻ペンペンされます…
…今日ちこくするつもりやなかって……ごめんなさい……』
言いながら泣きそうになる。

照史「撮影始まって4日で遅刻してくるなんか、
3日坊主もええとこやで。」

『ご、ごめんなさいっ…！』

照史「誰もお兄ちゃんら居らんくて気ぃ緩んだんか知らんけど、ちゃんとしいや」

『はい、ごめんなさいっ…』

顔を上げたら、
今度は照史くんは笑顔で、「期待してるで」
ておれの頭をガシ、と撫でた。

「はいっ」

うわー…アカンかったぁ…
お尻ペンされる思ったぁ…

照史くんの、いつもと違う雰囲気に、
おれは、もう遅刻せんように気ぃつけな、
と思った。

でも、その日の撮影終わって
那波くんの部屋に帰ったら、
今度は『いっしょにYouTube見よー』
て誘ってしまって。

布団にうつ伏せに入って肘をついて並んで、
2人でおもろい動画をどんどん見続けたら、
気付いたら夜中になってた。

那波「A〜…早よ歯磨きして寝よ…」

眠そうな那波くんが言うたんは覚えてる。

『おん、そうやね……』

おれも返事したけど、どちらからともなく
寝落ちした。

那波「……！！Aっやばいっ！もう朝！」

那波くんの焦った声に目を擦ると、
窓の外が明るい。

『んー……』

那波「アカンって！今日の入り9時や言うてたやんな？！」

『…おん……』

那波「ちょっ…Aっ、寝ぼけてる場合ちゃうって！」

那波くんに体を揺すられる。

『んー…ねむいぃ…』

那波「もう8時50分やけどっ」

『……』
那波くんに両腕を引っ張られて布団から出されて、
ボーッとした頭でもう一度聞く。
『ん？』

那波「あと10分で入り時間やって！A！」

『……え…』
体を起こしたところで急に目が覚めた。
『えっ！？あと10分！？』
飛び上がるように立ち上がった。

那波「やばいって！急いで準備しい！」