A! と驚く僕の夢14 (ページ14)

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少し落ち着く居場所（桐山/空野）4 ページ14

(sideなし)

楽屋の隅っこで、
誰かが持ってきたストレッチマットの上に
Aが足を前に出してペタンと座っている。

『っ…ぅっ…』
ぐずぐず泣いているAの前にしゃがんで、
神山がAの足を冷やしていた氷嚢を
そっと持ち上げて離した。

神山「湿布貼っとこな」
ただただぐずぐず泣いて頷くAの
くるぶしのあたりにそっと湿布を貼ってやる。

『…いたいぃ…っ…』

神山「痛いな。ごめんな〜大丈夫やでー」
もっと小さい子に対してするように
優しく言って、靴下まで履かせてやっている。

「そんな腫れたりしてへんから、大丈夫。
すぐ治んで。」

はひゅはひゅ泣きながら
瞳いっぱいに涙をためているAが
頷いて見上げると、
頭をぽんぽんと優しく撫でられる。
『ありがとぉ…っございます…っ…かみやまくん…っ…』
Aが幼い泣き声で言った。

神山「Aはちゃんとしてるなぁ」
イイコイイコするように頭を撫でている。

照史「もんち、Aの手当て終わった？」

神山「ん、今終わったー。たぶん、ちょっとぶつけただけ」

照史「それやったよかった」
ホッとしてぐずぐずなAの前に
しゃがむ。
「A、ちょっと話しよ」

Aが『はい』と頷くと、

左腕で抱っこして、

照史「これまだやっといたほうがええ？」

と氷嚢も右手で持った。

神山「あー、どっちでもええけど
冷やしといたほうがええかも」

頷いて、
照史「冷やしとく」
と言ってAを、

パーテーションで区切られた
端っこの狭いスペースに連れて行って、
膝の上に向かい合わせに抱っこして座った。