A! と驚く僕の夢12 (ページ25)

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叱らなアカンとき（正門/、晶哉/）12 ページ25

(晶哉side)

翌日の稽古で正門くんに会ったら、
「晶哉、昨日、Aにお仕置きしたんやって？」
って言われた。
Aが『お兄ちゃんにおしりぺんぺんされて
めっちゃ痛かってんっ』って言いまわってるらしく。。。

晶哉「ホンマに危ないことばっかしとったんで、
お尻叩いて叱ったらめちゃめちゃ泣かれました。
あんなケロッとしてるんやったらいいですけど…」

正門「大人の階段上ったやん」

晶哉「こんなんでですか！？」

正門「Aは表情豊かやし、叱るとめっちゃ可哀想な顔するからしんどいやんな」

思ってることをそのまま言われたみたいな言葉。
晶哉「めっちゃしんどくて、心折れそうでした」

正門「心折れんとやりきったからAも落ち着いてるんちゃう？晶哉にお尻叩かれた話、してるときの口調と違って、昨日のこと話聞いたらめちゃめちゃ反省してたで、A。」

晶哉「それやったら、よかったんかも…しれないですけど」

正門「よかったんちゃう？」

そこにAが駆け寄ってきて、
『お兄ちゃん！
おれ、キラメイジャーのバク宙練習しててんっ！
見て！ここでやってもええ！？』
って弾んで急に目を輝かせて言うてくる。

晶哉「もうちょっとマットとかあるとこでやり？
危ないで、練習中なんやろ」

『わかった！あとでマット出したら見てな！』
いきなりやるかと思ったけどAは
すんなり引いて、
『たいちぇー！！マット出してー！！』
って大晴くんのところに「なんで俺？」って
言われながら駆けてった。

ちゃんと聞いてるやん。
ってびっくりしてたら、
たぶん同じこと思ってた正門くんと目が合って
ちょっと恥ずかしかった。

ちょっと離れたとこで
マットの上からAに『お兄ちゃん見ててー！！』
って叫ばれて、

ちょっと危なっかしい床ギリギリのバク宙見せられて

『できた！すごい！？すごいやろ！？』

って目を輝かせてる。

晶哉「すごいな。見てんのこわいけど。」

昨日を境に何かが大きく変わったわけやないけど、
それはそれでホッとする。

『殺陣とかにいれられへんかなぁ』

そういうの気軽に言うてくれるとこも
変わってへん。

晶哉「言うてみたら？」

ただちょっとAの危ない悪さが減っただけ。