普段とちがう人から 那波スピンオフ（大吾/）2 ページ13
(sideなし)
大吾「さっきのカゴが挟まりそうやったから、
どけてあげようと思ったん？」
那波「…ちがいます……
さっき…おれがへんな黒い棒ひっぱったらあの四角いとこがうごいて…挟まりそうやったからアカンとおもって…」
ボソボソと、いたずらの顛末を話す那波。
大吾に真っ直ぐ見つめられると、
隠すことも黙っていることもできない。
大吾「……それ、那波が勝手に舞台装置動かしたいうこと？」
那波「…はい……」
大吾「何してるん…。」
ため息が出て天を仰いだ。
大吾「そんなん絶対やったアカン。危ないやろ。あのへんにあるもん勝手に触ったアカン。」
那波「…はい……でもちょっと気になって…」
大吾「舞台装置に挟まったらケガで済まへんかもしれへんで。危ないやろ？」
真剣な顔で叱られて、
那波は大吾の目から目を離せないまま泣きそうになった。
大吾「それに、楽屋で大人ししてなさい言うたやんな？」
蚊の鳴くような小さい声で返事をする。
那波「言われました…」
大吾「もう…とりあえず楽屋戻るで。すぐ本番やからな。」
大吾が小さな背中に手を当てて、
楽屋に促す。
大吾「でも。今日は言うこと聞かんとホンマに危ないいたずらしたから、終わったらお尻ぺんぺん100回な。いや、100回で終わらんかも」
那波「！！」
楽屋のドアを開けて入るタイミングで
そんなことを言われて、
大吾に横から付いてくるように入ってきた那波は、
見上げて「イヤです…！おしりぺんぺんはイヤ……っ！」
と大吾の左腕にすがりついて幼い声で訴える。
大吾「那波。それぐらい危ないことしたんやで。」
厳しい顔で毅然とあしらわれて、
那波は両手でお尻を押さえて立ち尽くす。
まだお尻を叩かれていなくても、
どれだけ痛くされるか、
お尻がムズムズするほど想像がついて、
体の奥がキュッとなった。
それで、どうしようもなくなって、
泣きそうな顔で、
近くにいた大橋にすがりついた。
那波「大橋くん、たすけてください〜…」
大橋「何？何を助けるん？」
鏡の前の椅子に座っていた大橋が振り返ったら
情けない顔で見上げている小さい那波がいる。
那波「さっき、ぶたいそうち…いたずらしたから…
本番終わったらおしりぺんぺん100回って大吾くんが〜……」
はははと笑われて、
頭をポンポン撫でられた。
普段とちがう人から 那波スピンオフ（大吾/）3→←普段とちがう人から 那波スピンオフ（大吾/）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めぐみ | 作成日時：2023年2月28日 22時
