A! と驚く僕の夢10 (ページ5)

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いたずらっこの1日（正門/）ページ5

(Aside)

楽屋を出て、廊下歩いてたら
大ちゃんを見つけた。

大吾「A、おはよ」

『おはようございます！大ちゃ〜んっ』

おれは走ってって飛びついた。
大吾「うおっ」

大ちゃんはよろけながら受け止めてくれた。

大吾「Aのサイズやなかったら倒れてる」

って笑ってる。

大吾「Aはホンマに小っちゃくて可愛いなぁ」

前に、「近所の幼稚園生と同じぐらい小っちゃい」言われたときは、えー？て思ったけど、可愛い言われるのは悪くない。

大吾「何、もう泣いた顔してるん？」
大ちゃんに抱っこされて、大ちゃんの楽屋にそのまま連れてってもらう。

『さっき、せーやくんにおしりぺんぺんされてん。
でもっ！自分から言うてごめんなさいしたから
すぐ許してもらえてん！』

クスっと笑われて、「それやったらよかったな」
て言われた。
それで、座って抱っこされて
ぎゅーって抱きしめられた。

『大ちゃんっ、何？』

大吾「A可愛いからぎゅーってしたなるねん」

『えー？』

大吾「A〜！大好きやで〜！」

『おれも大ちゃん好き〜』

大吾「今のめっちゃ可愛い〜、動画撮っといたらよかった」

『好き〜！』
おれもぎゅーっとした。

大ちゃんは、いつも優しくいろいろ教えてくれる。
楽屋の使い方とか服の畳み方とか
衣装どこに置くとか、いろいろ。
大部屋の楽屋やったらいろんな先輩から
教えてもらえるみたいやけど、
おれは最初から正門くんとけんちゃんと一緒の楽屋やったし
何も知らんかったのに大ちゃんも優しく教えてくれた。

大吾「A、寮慣れた？」

『おん』

大吾「寂しない？」

『那波くんもいっしょやから寂しない』

大吾「それやったらよかった」

大ちゃんの膝の上でコームで髪をとかしてもらったり、
寝っ転がってる大ちゃんの背中に
マッサージの真似っこしたりして、

少ししてから大ちゃんの楽屋を出た。

『那波くーんっ』

那波「あ、元気戻ってる」
廊下で向こうから来た那波くんに笑われた。
「甘えん坊のAやなくなっとる」

『甘えん坊言わんといて…』
恥ずかしなって口ごもる。

廊下で、近くに、水分補給用のペットボトルが
並んどって、那波くんが「ボーリングしよ」
言うて廊下の真ん中に並べ始めた。

もうみんな楽屋入ってて誰もおらんから、
廊下はちょうどよかった。