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深い深い闇の中、
手をギリギリと締め付ける細いロープ。
細いといっても簡単にちぎれるわけもなく、
外そうとすればするほど手首に食い込んでは赤い擦り傷を残す。
お願い、助けて…。
何日経ったのだろうか。
初めに感じていた空腹感はもうない。
既に通り越して意識が朦朧としている。
兄のもがく声を聞く度に意識がはっきりと戻ってきて、
朦朧としてを繰り返していた。
ペタリ。
大好きな兄の手とは程遠く、ただただ気持ち悪いだけの温かさが頬に触れた。
顔を動かしてそれから逃げようとするも逃げられる訳もなく、
ひたすら歯を食いしばって耐えた。
頬から首、腹、足へと手が下がっていく。
撫でられる感触に嫌悪感しか感じない。
私たちを誘拐した男の低い笑い声が部屋に響いた。
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作者名:リオ | 作成日時:2018年9月10日 7時