17話 本丸にて ページ19
個性把握テストが終わったあと
俺と長谷部と薬研は本丸に帰った
帰ったあと
夕餉を食って
近侍の長谷部と報告書書いて
風呂に入り
寝た
夢を見た
俺の個性が出たばかりで診断を終わらせたあとの時の夢だった
苦しい
辛い
痛い
止めて
もう止めてよ！
「ぅ…ぅ…
わあああああああ！！！！」
悪夢だ
もうあんな記憶忘れ去りたい
何で消えないの
頭を抱え苦しむ俺
それを楽しそうに見る
俺の父と母
あぁ、もう死にたい
もう死のうかな…
「主！！！」
「歌仙…」
歌仙は俺に近づき抱き締めた
カランと何かが落ちる
あぁ、ナイフ
ここ厨か
これで刺して死のうとしてたんだな
前にも一度やったな
「ありがとう、歌仙
ごめんな…」
「ううん
いいさ」
俺は歌仙を撫でる
「主は…
主は僕達の前から居なくならないよね！？
ずっと一緒だよね！？」
歌仙は泣きはじめる
そうか…
心配してくれたんだな…
こんな俺を…
「嗚呼、お前達がこんな俺を望むならいつまでも
いや、死ぬまでここに居るさ」
「主…！」
「ごめんな
お前達を泣かせないように
昔の記憶にとらわれないように
と日々頑張っているんだか…
まだまだ俺も未熟なようだな」
「ううん、主は悪くない
僕達は主の心の支えなんだから
主だけが背負っちゃ駄目だよ」
そうだ
みんなと約束したんだ…
楽しいことも
辛いことも
みんなで分かち合おうって
そうだ
もう、昔の俺とは違う
俺にはみんながいる
もう
「う…歌仙」
「泣きたい時は泣きなよ」
一人じゃない
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
歌仙side
夜
声が聞こえた
主の声だった
主は頭をおさえながら
厨の方へ歩いていった
「まさか…ｯ！」
ヤバい
主また
自分を刺す気だ！
「主！！！」
主はナイフを持って
刃を自分の方に向けている
僕は主に抱き締めた
「ありがとう、歌仙
ごめんな…」
主は正気を取り戻したようだ
「ううん
いいさ」
「主は…
僕達の前から居なくならないよね！？
ずっと一緒だよね！？」
僕は主が死んだことを想像してしまった
それで涙がこぼれる
「嗚呼、お前達がこんな俺を望むならいつまでも
いや、死ぬまでここに居るさ」
その言葉を聞いて安心する
こんな主を僕達が守らなきゃ
アルジハダレニモワタサナイ
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漢らしく(プロフ) - 氷翠さん» こんな作品を読んでいただきありがとうございます！そう言っていただくと更新頑張れます！ありがとうございます！ (2019年10月7日 15時) (
レス) id: 72d04f0ace (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 既に！？既に何ですか！？気になります！更新ファイト！ (2019年9月30日 22時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
漢らしく(プロフ) - あなや〜さん» ありがとうございますぅ！（嬉し泣き)忙しくなかなか更新できないかもしれませんがこんな俺の初作品をよろしくお願いします（土下座) (2019年8月27日 14時) (レス) id: 72d04f0ace (このIDを非表示/違反報告)
あなや〜(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしています！ (2019年8月25日 21時) (レス) id: d50768ae5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王子 | 作成日時：2019年7月8日 10時
