🫧 虎の正体 ページ12
茶屋を出て、太宰さんはぶらぶらしてから目的の場所に向かっ
そこは倉庫だった、すっかり日が暮れて夜になってしまってるので少し怖い
敦「……本当にここに現れるんですか?」
私もそれ思った
太宰「本当だよ」
『どこからその自信が……?』
いいな、私はそんな自信持てない。
そして少し心配だ
「心配いらない。虎が現れても私の敵じゃないよ。こう見えても『武装探偵社』の一隅だ」
敦「はは、凄いですね、自信のある人は。僕なんか孤児院でもずっと「駄目な奴」って言われてて……そのうえ、今日の寝床も明日の食い扶持も知れない身で」
敦「こんな奴がどこかで野垂れ死んだって…いや、いっそ喰われて死んだ方が……」
『そんなことない!』
敦「!」
『それを云うなら私だって「駄目な奴」だよ!ずっと学校に行かず、自室に籠って外に出ようとしない臆病者だよ。それでも私は生きている!だからさ、敦君もそんなに思い詰めないでね?』
敦「……ありがとう、Aちゃん。少し元気出た」
『それは良かった!』
少しでも敦君を元気づけられたみたいでよかった……
太宰「
太宰さんがそう云った後にガタンという何かが落ちる物音が聞こえた
『「!!」』
敦「今……そこで物音が!」
太宰「そうだね」
敦「きっと奴ですよ、太宰さん!」
太宰「風で何か落ちたんだろう」
敦「ひ、人食い虎だ。僕を喰いに来たんだ」
『取り敢えず、敦君。一旦落ち着こう?』
太宰「虎はあんな処からは来ない」
敦「ど、どうして判るんです!」
太宰「そもそも変なんだよ、敦君」
「経営が傾いたからって養護施設が児童を追放するかい?大昔の農村じゃないんだ。いや、そもそも経営が傾いたんなら1人2人追放したところでどうにもならない。半分くらい減らして
敦「太宰さん、何を 云って……」
そういうことか……
『敦君がこの街に来たのが2週間前、そして街に虎が現れたのも2週間前』
太宰「そう、君が鶴見川べりにいたのが4日前。同じ場所で虎が目撃されたのも4日前。国木田君が云っていただろう。『武装探偵社』は異能の力を持つ輩の寄り合いだと。巷間では知られていないがこの世には異能の者が少なからずいる。その力で成功する者もいれば……」
『敦君……?』
太宰「力を制御できず、身を滅ぼす者もいる」
その瞬間、敦君は虎に
想像はしていたけれど少し怖かった
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おとは。(プロフ) - めろ。さん» 有難うございます!頑張ります!こんな文才でよければ……!( (2022年5月29日 9時) (レス) id: 3245560052 (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - 面白いです!!!!私トリップ系書くの苦手だから主様の文才食べたい……(?)更新頑張って下さい! (2022年5月29日 8時) (レス) @page10 id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おとは。 | 作成日時:2022年4月29日 15時