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｢久しぶりだなぁとも、ごめんなとも何も無く父は
引っ越すぞ
とだけ話した。
私は頷いただけ。
どーでもいい。どうせ帰って来なくなるの分かってた
私が引っ越す理由なんて別にない
父は遠回しに
私と母が居た家を売り払いたかっただけだ。
たかが1週間で
私の人生の拠点や形見は無くなった
あのジジイを好む女はどんな人か。
金目当てか。
純粋に好きなのか
どうでもよかった
けど興味を掻き立てる話題が突如でたの
バレー界では有名になりつつある宮侑、治の母親なんだぞ。
父は私が高校で部活してるなんて知らない
父は私がマネージャーなんて知らない
父は私が何高か知らない
父は私がどんな生活しているか知らない
何となく話したのだろう
たまたま私が知っているとも知らず。
知った時はびっくりした
合宿で会ったことあるから
この女性は父さんの性格をどこまで知っているのか
そう思っていたが、私よりは詳しいのかって思った
だって私は母が目が見えなくなった小6から
4年間クラブや、部活一切せず真っ直ぐ帰っていた
高校上がるまで友達なんていなかった
仲間なんていなかった
母だけが全てだった
その頃父は……侑治の母と愛を築いていたと知った
侑治の母に
5.6年付き合ってた、結婚やっと出来ることになって嬉しい
そう言われた
あー。いつ母さんが亡くなったか話してないのか
はたまた母の存在を隠していたのか
悪気はない。
残酷だよね。
引っ越す時初めて泣いた
やっとできた友達、仲間
手からするりとすり抜け
悲しかった。
今だから言えるけど宮侑。
初めて試合みたとき一目惚れだった。
侑｢っ！？｣
治｢……ぇ、｣
北｢……｣
医｢……｣
｢家族でも会えるのが嬉しかった。
何も無い私には何かが出来るのが嬉しかった。
兄弟でも嬉しかった。
けどまた会った侑は笑わなかった
歓迎されていない学校に家族。
居場所を探した
転校して上履きと靴は13回買った
水を掛けられたのは2週間
ボトルや備品を傷つけられたのは数しれず
買い替えは毎週した
金だけは口座にあったから
…………梟谷に帰りたかった
どうでもよかった
毎日毎日毎日毎日毎日
くだらない
くだらない
寂しい
母の墓参りに行きたかった
くだらない毎日
母の墓前でご飯食べる時間が幸せだった
毎日毎日寂しかった｣
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waka(プロフ) - 一気読みしてしまいました！！本当に面白かったです！これからも頑張ってください！！ (5月5日 16時) (
レス) @page37 id: 140287e0ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎名りら | 作成日時：2023年12月22日 14時
