【佐久早聖臣】君にふれる日 (ページ5)

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4. 本音と涙ページ5

臣くんが帰り部屋に戻れば

木兎さんに手を引かれ抱きしめられた

「へ、あ、あのｯ……木兎さん？」

兎「……光ちゃん。光太郎か、光ちゃんて呼んで。」

拗ねたような口調で顔を肩に埋め

キツく抱きしめられた

「……こ、、」

臣「なぁんだ。サボりか。」

ドクンと

心臓が跳ね上がり

嫌な汗が流れた

顔が見えないが

後ろのドアにいるのは分かる

臣「……木兎さん。Aを離してください。」

兎「……よぉ臣くん。」ニヤ

ぎゅっとキツく抱きしめられ頭を自然と抑えられ

動けずただ2人の会話を聞いていた

臣「なんで居るんですか？離れてください」

兎「Aを送ってきたの俺だからね。離せ？嫌だ。泣かせた奴に資格ないだろ。俺Aに惚れたから。」

「ｯ！？」

臣「……離せ。返せ。Aに、、触れるな」

「ｯ……けど、、」

いきなり話した私に2人の視線が刺さった

「……臣くん、、私に触れられるの……嫌でしょ？」

涙が流れた

朝の事を思い出しカタカタと震えた

兎「っ、、A……大丈夫。大丈夫だから、、」

臣「……っ、、違う。」グイッ

腰から抱き抱えられスルリと光ちゃんの腕から抜け

気づけば臣くんに抱きしめられていた

「ｯ、、」

臣「違う、、小森と間違えたんだ、、最近脇擽るから。A……俺……潔癖だけどAには触れたい欲しかない。

抑えられなくなりそうで避けてごめん。
ずっと昔からAしか好きじゃないよ。
だから、、Aが触られるのは俺だけがいい。。
木兎さんが好き？もしそうなら俺を好きになるまで離さないけど……」

腰を抱き寄せ向き合わせ頬を撫でられ

私の顔はもう真っ赤だろう

背の高い臣くんに顔を寄せられ

久しぶりに甘く名前を呼ばれれば涙が溢れた

臣「A。返事は？木兎さんがいいの？」

兎「……A？」

頭がクラクラした

「……ｯほ、んと？」

涙が次から次に流れた

臣くんも光ちゃんも目を見開いていた

「……ｯよか、、たっ、、」

力が抜けた

立っていられなかった

頭が痛い

けど

心地よかった

気づけば私は気を失っていた