千年姫と誠の心

４６・とりあえず ページ49

Aside


とりあえず、この戦況を考えると、この狭い空間で戦うのには無理があるな・・・
それは平助も気づいてるのかな？


平「・・・・・」



完全に相手をにらんで、攻撃態勢だ
・・・・・絶対に気づいてない
とりあえず、千鶴ちゃんと総司に・・・


　
　『千鶴！総司！』



二人の名前を呼ぶと、驚いたように目を見開く二人
それに気づいた平助もこちらを見る


　『私を置いて、早く逃げて！』

平「なんでだよ！」



早く、早く周りを見て、この状況を理解して
そう願うことしかできなかった


だけど、総司が気づいたようで、平助に身振り手振りで伝え
それをようやく理解したようで



　『(よかった・・・三人とも無事に逃げ出して)』



そんなことを願った瞬間、自分の体が宙に浮いた感覚がした



平「よっし！行くぞ！」

　『・・・・え？』

総「本当は僕が、Aちゃんをお姫様抱っこしたかったんだけどね」

　『いやいや！あの、私を囮に逃げろって意味なんですけど！！』



自分の伝えたかったことが伝わらなかったらしく
どうしようかと困惑する



総「意味は分かってたよ。でも・・・」

千「それでは、私たちが来た意味はないんです」

　『でも、守が・・』

平「守も、もちろん助ける！でも今はこっちが優先だ」


こうして、城をあとにし
私は目的もわからず、連れていかれた

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