意地悪な神様にサンキュー ページ31
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約束の17日。
先輩の好物ばかりが並ぶテーブル。
美味しそうに食べてくれる先輩。
ふふ、幸せ。
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｢……中田さんだ｣
私が洗い物をしていると、ピピピッと電子音が鳴って先輩がポケットからスマホを取り出す。
｢珍しいな電話なんて………もしもし｣
観ていたテレビの音量を小さくして電話に出た。
｢お疲れ様です。はい、今ですか？えっと……Aの家ですけど、そろそろ帰るところで………え？｣
普通に会話していた先輩の声が一瞬途切れる。
どうしたんだろう。
ちょうど洗い物が終わったので、蛇口を閉めてカウンターから先輩を覗き見た。
｢いや、ちょ、ちょっと待ってくださいよ。別に大丈夫ですから………え、もう言っちゃった？許可もらってる？いやいやいや！待ってくださ…………っ、……切れた｣
｢どうかしました？｣
顰め面でスマホを見ていた先輩は、私の声に振り向く。
いや……と微妙な顔をして顎を撫でながら言い辛そうに口を開いた。
｢今日何人かで中田さんの家に遊びに行ってて。ちょうどいいから外出の理由を俺も中田さんの家に行くって事にしたんだけど｣
｢そうなんですね……それで？｣
｢そしたら全員、今日は泊まる事になったって｣
ふーんお泊まり会かぁ、なんて呑気に思う。
だけど先輩は変わらず険しい顔をして。
｢それで『必然的にお前も泊まる事になるだろ？外泊の許可取っといたから』って｣
｢………え｣
｢『俺の名前を出したんだから、俺の顔を潰すなよ』って……｣
……なんという暴君。
恐るべし番長。
……でも、ありがとう中田選手。
先輩と一緒にいれるなんて…最高。
｢私は大丈夫ですよ｣
｢はっ？｣
｢泊まってもらっても構わないです｣
いつものトーンでそういうと、先輩は俯いてた顔を上げた。
｢いや、でも、｣
｢考えてください先輩。もし途中で抜けてきた事にして帰ったとしたら、きっと中田選手たちに“本当は女の家にいた”って事を監督にバラされてしまいますよ？｣
｢……うっ｣
｢そしたら自然に嘘ついて外出したことがバレます。恐らく怒られてしまいますよ｣
｢……｣
それはマズイ。先輩はそう思ってるはず。
彼の中で何よりも恐ろしいのは監督だから。
先輩は頭を抱えている。
そんなに深く考えなくてもいいのにな。
｢先輩｣
｢……｣
｢とりあえず、飲みませんか？｣
私はお酒の缶を持ちながら笑顔でそう言った。
〈 意地悪な神様にサンキュー〉
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肴(プロフ) - なべさん» ありがとうございます(＞＜)これからもたくさんの方にカッコイイと思って頂ける大谷さんを書いていきますので、続きもお楽しみくださいませ！ (2019年4月3日 15時) (
レス) id: d1ef2c2a4b (このIDを非表示/違反報告)
なべ(プロフ) - 大谷選手カッコイイです！！次のも楽しみにしてますね！更新頑張って下さい！！ (2019年4月3日 15時) (レス) id: f19b1505d1 (このIDを非表示/違反報告)
肴(プロフ) - 緑担さん» 前回にもコメント頂きありがとうございます( ´ω` )とてもやる気が出ます！ご本人様には及びませんが……これからもたくさん妄想(笑)していきますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月1日 13時) (レス) id: d1ef2c2a4b (このIDを非表示/違反報告)
緑担 - 続編おめでとうございます!!大谷選手がかっこよすぎます!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2019年4月1日 11時) (レス) id: 282a695b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肴 | 作成日時：2019年3月29日 22時
